eコマースと共存すべき紙
コストがかかる、紙
通販というのはインターネットが出現する以前からありました。カタログ通販はまさにその代表格で、ページをめくる度にワクワク、専用ハガキや電話で注文します。また雑誌や新聞のチラシにも同じように商品を申し込むものが多く見られました。
しかし実際に通販事業が大きな広がりを見せてきたのは、インターネットが出現してからです。この理由として紙はコストがかかるため容易に参入できなかったという事が挙げられます。印刷代はもちろん、雑誌や新聞への掲載、折込チラシなどを使えば一回一回にかなりの経費が必要です。費用対効果が全く見込めない、といった訳ですね。
紙は無くなっていくものなのか
インターネットの出現によりそれは払しょくされ、小売り業以外のモノを作っていたメーカーも、続々直販を開始しました。その流れは止まる事無く、今なお広がり続けています。
それに反比例するように雑誌や新聞、折込チラシによる通販といったものはあまり見かけなくなりました。紙がインターネットに取って変わられた、紙の代わりにインターネット。さながら縄文時代が弥生時代に、平安貴族が鎌倉武士に取って変わられたようにこの二つは異なり対立するもののように語られる事が多いですが、果たしてそんな単純なものでしょうか。
送られてくる袋を開いて、ほっこり
さてデジタルコンテンツやサービスなどの購入を除けば、ネット通販は結果的に品物が送られて来ます。お客様は届いた袋や箱を開いて、注文した品物と納品書があれば事足りる訳ですが、それで完結ではあまりにも味気なくは無いですか?
ここに簡易な商品カタログでも入っていたらどうでしょうか。もちろん目当ての品が手に入れば十分、という人も少なくはないので即ゴミ箱行きとなる事も多いですが、商品を手にした喜びで気分が盛り上がっている時に関連するモノを見れば、さらに購入意欲が高められます。化粧品などのコスメ用品はワンポイントアドバイスのようなものを付けると、満足度が高められそうですね。
このような“同梱物”は案外重要な意味を持っています。ネット通販ではWebサイトの構築やネット広告、メルマガといったものに注力しがちですが、商品到着は大切な顧客接点です。しかも商品を購入してくれた方との、ピンポイントの繋がりになるのです。
それが次回の購入に結びついたかどうかの効果測定がしにくい、という難点はありますが、例えば時期により同梱物を入れない、入れるといった事をしてそれぞれのリピート率を見てみるといった指標を定めれば、効果もある程度つかめてくるでしょう。
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