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コロナが終息して以降、初めてのバレンタイン商戦が終わりました。コロナ禍中はバレンタインのみならず、年間を通じての定番イベントのマーケットはECに集中し、全般的に市場のニーズはネット販売に集中しました。ところが、コロナが終息した昨今、消費者の動向は大きく変化しました。最近では、どのような変化が起きているのでしょうか?また現在、消費者から支持されているお店にはどんな特徴があるのでしょうか?
今回はバレンタイン商戦の傾向から、イベント市場の今後について考えてみましょう。
※市場の分散
コロナが落ち着いて以降、イベント時のマーケットはリアル市場へ分散しています。百貨店はイベント時の催事を強化しており、好立地を武器に集客を強化しています。また、コンビニやスーパーマーケットでもメジャーブランドのチョコレートの取り扱い点数が増え、ネットショップを利用しなくても、すぐに訪問できる近所のお店で目当ての商品を購入する事が容易となってきています。
バレンタインのみならず、その他のイベントでも身近な小売店が対象の商品を販売強化するケースは増えてきています。そのため、わざわざネット販売で購入する理由がなければ、リアル店舗で用事を済ませてしまう人が増えているのが現状です。
ネット販売においては、これまでと同じ商品や販売手法を継続するだけだと、身近でニーズを叶える環境が整いつつある中、売り上げを伸ばし続ける事は非常に困難だという事を改めて意識しておきましょう。
※わざわざ購入する理由をどう打ち出すか?
リアル店でニーズを満たす環境が整いつつある中で、ネットショップでの売り上げを伸ばすためには、ユーザーが「わざわざネットショップで購入するための理由」を明確に打ち出す必要があります。最も分かり易い理由として挙げられる事は、ネットの方が価格が安い、近所のお店では購入できない商品がネットで購入できる、遠くに住んでいる人に商品を届けたい などが挙げられます。また、イベント直前になって商品を届けたいニーズに応えるためには、配送スピードが早い事もアドバンテージとして挙げられます。
現在では、スマホを使っていつでもどこでも欲しい商品を簡単に見つける事ができるようになりました。不自由なくリアル店舗で買い物ができるようになったと言えど、「ネットショップとリアルショップのどちらで購入する方がお得か?」を習慣的に比較するユーザーは少なくはありません。消費者の目に触れた時に、後から思い出してもらえるようなインパクトを与えておく事が重要なカギとなります。
※店舗運営目線で優先順位を付ける
もちろん、消費者のニーズを全て満たす事ができれば理想的ですが、そう簡単には全ての要望を満たす事はできません。上で述べた「わざわざ購入する理由」を改めて整理しながら、店舗運営者目線で導入できそうな事から優先順位を付けてみましょう。
1.配送スピードが早い
購入した翌日にお届けできる体制が整っていれば、実質、実店舗で購入するのと変わらない利便性を提供する事ができます。特定のイベント開催時に集中的に売れる商品のみならず、売れ筋商品をはじめとした消費者ニーズが高い商品の配送スピードを早める事は、売り上げに直結するサービスだという事を理解しておきましょう。なお、全て自社出荷で賄っている店舗にとっては、人員確保や配置を見直す必要があるため、配送スピードを強化する事はハードルが高いと思う人もいるでしょう。その場合は、外部物流との連携も視野に入れながら検討していきましょう。
2.イベント直前でも商品を届ける事ができる
イベント当日に商品が届けられなかった事を想定すると、出来るだけ早く注文を締め切りたいと思う気持ちは理解できます。しかしながら、イベント当日に近づけば近づくほど、消費者ニーズは高まっていきます。受注した商品全てをイベント当日に届けるとなると、お届けが間に合わないかも知れないという大きなスクが伴うため、イベント当日から1週間以内のお届けなど、ある程度の余裕を持ってお届けすることを消費者に理解してもらいながら、イベント当日ギリギリまで注文を受け付ける体制を構築しましょう。
3.他の店では購入できない商品を販売する
人々からのニーズが高く、その商品を独占的に供給する事ができれば、自然と売り上げは伸びていきます。当たり前の理論ではありますが、他の店では購入できない商品を持っていると、ユーザー自らがお店を探しにきてくれるのです。マーケットが大きいジャンルで人気の商品を独占することは難しいですが、ジャンルを絞って、多少ニッチな商品であれば、そんな環境を整える事も難しくはありません。市場規模が小さくても、特定のジャンルに特化した商品なら大手にも負けないぐらいの強みを持っていれば、自ずと消費者は集まってくるのです。
4.他店より安い価格で商品を販売する
消費者にとって最も分かりやすいお店の魅力は、他店より安く商品を販売する事です。ただ単に安売りするだけでは利益を圧迫することになるので、安く売っても利益が確保できる手法を、どう構築するか?が重要なポイントとなってきます。そう簡単にそんな方法は見つからないかも知れませんが、最初から諦めず、粘り強くその方法を模索していく事が他店とに差別化に繋がっていきます。
※あらゆる販売チャネルに意識を向ける
ユーザーがリアルマーケットへ戻っていく昨今、ネットショップの競合他店の動きを見ているだけではダメです。消費者が商品を購入する際の比較対象にリアル店舗が含まれるのであれば、それらの販売戦略も分析しておく必要があります。消費者にとって、「このお店で買いたい理由」は、ECでもリアル店舗でもどちらでも良く、買いたいタイミングで思い出してもらえる魅力を消費者にどう植え付けるか?が重要なポイントです。その事を肝に銘じながら、あらゆる販売チャネルに意識を向けましょう!