成熟市場での販売戦略
EC業界は成熟市場へ
2009年度のネットショップ全体の売上高は6兆7000億円でした。
これはBtoC事業全体の売上高の2.1%となります。
これだけネットショップが流行ってきている状況でまだ小売全体の2.1%しか占めていない。これはまだまだ伸びる可能性があると言えそうです。
また、野村総合研究所の予測として2014年にはネットショップ全体の売上高が12兆円になると算出しています。
ただ市場は伸びている一方参入者も増えています。
楽天株式会社によると楽天モールへの出店ショップ数が2004年10月末に1万店を、2007年6月末には2万店そして2009年9月末には3万店を突破しました。
確実に増えるペースが早くなっています。
このあたりはネットで拾ってきたデータですが概ね現在も市場が伸びそれに伴い参入者も増えているという認識で間違いないでしょう。
市場のサイクルとしては成長期から成熟期へと移行しています。
オリジナルコンテンツを増やす重要性
そんなときネットショップはどう生き残っていったら良いのかという点についてです。
成熟期に入ることによって競争が加速し淘汰が進み
勝ち組と負け組にはっきりと分けられる現象がこれからも進むでしょう。
そんな中でどのようにして勝ち組に入るのか。
今後参入者が増えてくるということはよほどのことがない限り
インターネット上で自分のショップと同じ商品を扱うショップが他にも存在するという状況になります。
というか存在するどころか数多くのショップが自分と同じ商品を扱っている状況だと思います。
そうするともう埋もれてしまうか価格競争で疲弊してしまうかどちらかです。
そうならないためにはどうすれば良いか。
1つの提案としてオリジナルコンテンツを増やすことだと思います。
ちょっとだいそれた言い方をすればネットショップのメディア化です。
商品ページにスタッフのコメントを掲載するのはその一歩だと思います。
ただしそれだけではなく取り扱っている商品に興味のある人が興味を示すだろうコンテンツを数多く作成し発信する必要があります。
それが直接商品販売につながらなくても問題ありません。
見込み客が興味を示すコンテンツを増やすことによってブランディング、囲い込みが可能となり
その商品ならこのお店だという認識を作り出すことができます。
こうなった場合、数多くのコンテンツを抱えているショップと商品情報だけが羅列されているショップと
どちらのショップで購入されるかというと一目瞭然です。
googleとfacebookがネットショップをふるいにかける
また、折しも日本のインターネット検索の大部分を占めているgoogleがそのような流れを求めています。
すなわちオリジナル性のない商品情報だけのページの順位を下げオリジナル性の高いページが上位ヒットするようになっています。
また、googleの対抗として表れてきたfacebookをはじめとするソーシャルメディアにおいても
商品紹介だけのような内容の投稿とそうでないその周りの情報に関する投稿とではどちらに興味を示すかは
皆さん普段お感じになっているのではないでしょうか。
googleとfacebook。2012年現在ではインターネット上で最も多くの人が集まる場所と2番目に人が集まる場所です。
その2社がこのように動くことは重要なことですし
偶然か必然かネットショップに限っては成熟状態に進んでいく中で取り組みの曖昧なショップをふるいにかけようとしているようにも見えます。
そんな時代に向かっていくためにはネットショップのメディア化です。
有益な面白いコンテンツを数多く発信し続けることでgoogleに対しても良い評価を得られ
facebookに関してもいいねを押してもらえる回数が増え
結果として露出の回数が増えるのです。
楽天市場がどう動くかという話に関しては今回無視して書いているのでそのあたりはまた別の機会で。
今のうちからだと思います。
WEB上でコンテンツ展開して自社サイトのメディア化をできるネットショップオーナーなんて限られています。
早めに手をつけて成熟市場において業界で確固たる位置(ブランディング)を築いてください。
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