amazonの戦略を解剖する
続々出て来る、ネット通販の巨人によるニュース
ネット通販の巨人と言えば、多くの人が“Amazon”を挙げるでしょう。多分に先行者利益による成功、という要因が見られるネット業界ですが、Amazonはその手綱を緩める事無く多くのニュースを出しています。それこそがこのサイトを巨人とも帝国とも呼ぶ所以でしょう。
さて昨年末話題になったのは、「Amazonが無人飛行機による配送を計画中」というニュースでした。飛行機といってもセスナのような大きなものが飛んで来る訳ではありません。「ドローン」というラジコン小型ヘリのようなものが商品を抱え、注文者の自宅まで運ぶのです。これは配送から注文までの時間を大幅に短縮するためで、私などは大よそ現実味の無い話として聞き流しかけたのですが、海外に住んでいた人に言わせればアメリカなど広大な土地では、こうした事も可能かも、という事なのです。もっともその人も、「住宅密集地がほとんどの日本でサービスインするのは、難しいだろう」とは言っていましたが・・・。
システムが考え、実行する事を目指す取り組みがまた一つ
一方今年に入ってからのニュースでは、「出荷予測」に関するものに注目しました。これは「その商品が必要となると思われる地域配送センターへ対して、商品を事前に配送しておくアルゴリズム」という事です。つまりAmazonが得意とする注文や閲覧履歴に対して、商品配送段階まで予め準備しておこうというものですね。これに対して「勝手に送り付けられる」という懸念や特許を出願した事への意見ばかり出ていますが、ネットショップが未だ改善余地がある分野、「配送のスピード」に対して着目しているのは大いに興味深い点です。そして先に挙げた懸念のような事が完全に無いのであれば、非常に前向きな取り組みだと考えられます。
最初の方で書いたドローンによる配送は安全面や航空規制でなかなか厳しい感じがします。ですのでAmazonがこれに対してどれだけ実現可能として取り組んでいるのかは解りませんが、ニュースとしてのインパクトは絶大でした(何しろ無人飛行機が品物を届けに来てくれるなんて、ホント漫画のようなお話ですから)。一方、後半に書いた出荷予測のアルゴリズムに関しては大いに現実味がある話ですし、商品を早めに求める顧客に対しては有益なものとなるでしょう。
同じ配送にまつわる同じ会社からのニュースですが、実現の可能性は大きく違う気がします。しかし無人飛行機の方はPR的なものとしては抜群のインパクトがありますし、出荷予測は大きなサービス向上となります。このように同じネットショップの取り組み、ニュースの質についてもいろいろあるものですね。
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