リアル店舗から、ネットショップを開くために準備したい事
“ハード”と“ソフト”の二つの側面
リアルな店舗を展開しているお店がネットショップを始める場合、できれば準備しておきたい事柄があります。その代表的なもの二つを挙げましょう。ハード面としては商品のデータベース。そしてソフト面では売上などの数値管理です。
それと最初に申し上げておきます。これは実際にはかなり難しい事になります。ですので取り組みができればかなり理想的、という前提でお読みください。
データベースを共通化する事で、格段に上がる効率
1つだけ実店舗がある所がネットショップを開く、といった場合は別にして、複数店舗がある場合は今の時代ほとんどがオンラインで繋がれ、商品データも共通化されている事でしょう。この商品データをネットショップも共通で持ち、例えば東京支店、名古屋支店、大阪支店・・・その一つとしてネットショップを同列に並べられたら、これは在庫管理など楽になります。社内の受発注の仕組みも共通でできるでしょう。ところがネットショップの仕組みは別、という事がままあります。EC機能はレンタルしているのでカスタマイズできない、ECのシステムを導入した時に独立して作ってしまった、などです。ネット通販は別の会社を買収して設置したので、システムは統合できないでいるといった場合もあります。そもそも元になるシステム自体が、ECサイトを前提にしていないので改修できないといったケースも多くあります。
またデータベースは設計により“型”が違ってきます。仮にシステムで完全につなぐ事はできなくても、csvで出力した商品データと通販のデータを手動で紐づけられれば・・・と考えても、共通のユニークキーが無ければ結びつけるのはほぼ不可能になります。仮に名前で結びつけようとしても、一方が「すっきり水」、もうひとつが「すっきり☆水」なんて登録がされてあれば、データとしては別物になってしまいます。こうした状況を解決するには、システム改修で大きな投資が必要になる場合がほとんどです。
どうして数値管理がソフトなのか
さて冒頭に私が「売上などの数値管理」をソフトと表現した事に疑問を抱いた人も多いでしょう。仮にネットショップを開設しても、それが店舗の売上と肩を並べるには時間と努力が必要です。また過去から現在まで会社の売上を支えてきている店舗にすれば社内に“競合”が生まれる訳ですから、もろ手を挙げて賛成とはなりません。多くの場合はネットショップが軌道に乗るまでの投資は店舗が稼いだお金が原資になる訳ですから、いっそう面白くないと感じる人も出てくるでしょう。こうした点をいかに説得しながら売上等管理し、社内に良い関係性を構築するか。まさにソフトな取り組みが必要になる分野です。
最初にも書いたようにこの二つをしっかり準備してネット通販を開ける会社はほとんどないはずです。これらを踏まえ事業としてのショップ運営を上手く行っていくために、担当者は会社や店舗との調整等の能力も必要になるでしょう。
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