楽天市場でのメルマガ活用法(後半)

Date:2014.07.15
前回はメルマガの活用法(前半)と題しまして、「メルマガの役割」と「読者に飽きられないコツ」についてご紹介いたしました。今回は「メルマガの精度を高めるコツ」ついてご紹介致します。

メルマガの種類

楽天市場で配信できるメルマガの種類は「テキストメール」「HTMLメール」「グリーティングメール」「モバイルメール」の4種類です。それぞれの形式について見ていきましょう。

テキストメール

画像は一切、掲載せず、文字だけで構成されたシンプルな形式のメルマガです。HTMLの編集が苦手な方や、伝えたいことを長文で詳しく説明する「読みモノ系」コンテンツを配信する場合に適した形式です。

HTMLメール

HTMLを活用したメルマガです。Web作製ソフト(Dreamweaver, ホームページビルダーetc...)を使って自由にコンテンツ編集できるので、ホームページと同じように表現力豊かなメルマガが作れます。新聞の折り込み広告のように、商品画像を用いて数多くの商品を掲載したい場合に適した形式です。

グリーティングメール

単品の商品にスポットを当てた、いわゆる「葉書」のような形式のメルマガです。特定の商品をピンポイントで紹介したい場合や、ポイント企画、送料無料企画などのキャンペーンの告知に適した形式です。

モバイルメール

いわゆる「ガラケー」に適した形式のメルマガです。携帯電話の主流がスマホにシフトしつつあるので、今後、活用のシーンが縮小していくことが予測されます。

どんな商材に向いてる?種類別メルマガの活用法

メルマガは取扱商品やアピールしたい商品の性質によって、「向き」「不向き」があります。
有名メーカーの型番商品を紹介する場合や、それらの商品を数多く紹介したい場合、価格で訴求したい場合は、HTMLメールを活用して画像と短い文章で効率よく商品をアピールすると効果的です。すでに知名度がある商品については、商品画像によるアイキャッチがメルマガコンテンツの魅力そのものになる場合もあります。大手量販店の新聞折り込み広告に似たイメージです。
一方、製造直売の商品などで、商品の良さをじっくりと文章でアピールしたい場合はテキストメルマガが向いています。製造者のこだわり、スタッフのコメントなどを盛り込んだ「読み応えがあるメルマガ」を作り込むには、テキストメルマガの方が組み立てやすいでしょう。
また、特定の商品(単品)を全面にプッシュするためには、グリーティングメールを活用してください。例えば、目玉商品や特売品をピンポイントで消費者にアピールしたい場合は効果抜群です。
売りたい商品と、その性質によってメルマガの配信スタイルを使い分けてみましょう。

どうやってリストを集めるか?

メルマガを配信するためには、メルマガの配信を許可された「リスト」が必要になってきます。すでに商品を購入してくれたお客様の多くは、商品購入手続き時に自動的にメルマガ購読者として登録されますが、それ以外のリストを獲得するためには、独自に楽天市場内の「プレゼント商品個別登録」(懸賞)を活用するか、楽天市場が主催する「メールアドレス獲得系」のメルマガ広告を利用するしかありません。
懸賞やアドレス獲得系広告を利用すると、短期間で多くのアドレスを獲得することが可能ですが、購入意欲が低いユーザーのリストも多く含まれてしまいます。現状、楽天市場では無料で配信できるメルマガは週に1回しか配信枠がないので、継続してメルマガを配信するにはリストのブラッシュアップが必要です。

楽天市場のメルマガ事情(エクスプレス配信の詳細など)

週に1回の無料枠以外に、自由にメルマガを送信するためには、有料の「R-Mailエクスプレス」というサービスを利用する必要があります。プランにより料金は異なりますが、1通あたり0.3円〜1.0円の費用が掛かります。「R-Mailエクスプレス」の詳細につきましては、以下の通りです。
参照)R-Mailエクスプレスの料金体系
R-Mail エクスプレスプラン
お申込基本料金(月額) 100,000 円
送信料金(1通あたり) 0.3 円
R-Mail エクスプレス ライトプラン
お申込基本料金(月額) 30,000 円
送信料金(1通あたり) 0.5 円
R-Mail エクスプレス スーパーライトプラン
お申込基本料金(月額) 10,000 円
送信料金(1通あたり) 1.0 円

どうやってリストをブラッシュアップするか?

「R-Mailエクスプレス」を利用した場合、配信件数に応じて料金が発生するので、購入に繋がりそうにないユーザーへは極力配信は控えたいところです。景品だけが目当てのお客様は、懸賞に応募したのち、メルマガが届くと即座に購読を解除するケースが多いです。この性質を利用してアドレスを獲得した後は、一週間に一回の無料配信枠を利用してメルマガを配信してみましょう。
楽天では配信時に、特定の条件でセグメントしてメルマガを送ることができます。
例えば、、、
1.無料枠で配信可能なアドレスへ全配信
(関心の無いユーザーは、配信解除、もしくは未開封)
2.有料配信で「開封者」に絞り込み配信
(購入予備顧客にターゲティングされたリストにのみメルマガを配信)
3.購入者を中心に定期的にメルマガを配信
(購入経験者にリピートしてもらえるように囲い込む)
上記手順を繰り返すことで質の高いリストにブラッシュアップしていくことが可能です。リストの信頼性が徐々に高め、メルマガ配信に必要なコストを最小限に抑えながら、パフォーマンスを最大限に発揮できるように心掛けましょう!

メルマガの反応を確認する

楽天市場の管理画面「RMS」から配信したメルマガは「効果測定レポート」というメニューから、開封数、送客数、転換率、売り上げ、メルマガ内に設置したリンクごとのクリック数など、反応の詳細を確認することができます。そのデータを元にメルマガの構成、配信するタイミングなど、次回以降の配信に役立つデータを集めることが可能です。
また、配信してから7日間はデイリーで反応の推移が確認できますで、できれば毎日欠かさず結果を確認しましょう。取扱商品によって異なりますが、昨今、余程の目玉商品で無い限り、メルマガを配信してから実際に購入してもらえるまでに時間が長く掛かる傾向があります。メルマガで情報をインプットし、他店とじっくりと比較してから購入する「慎重派」の顧客が増えている影響かもしれません。
また、商品によっては数回、繰り返してメルマガで露出することで、はじめて注文件数が徐々に伸びていくものもあります。商品自体の魅力、価格に自信がある商品は、一度のメルマガ配信だけで結論を出すのでは無く、長い目で育てるということも試してみてください。

他店のメルマガを参考にしましょう!

競合他店のメルマガを購読することはもちろん、他業種であってもショップオブザイヤーを受賞している店舗を中心にできるだけ多くのメルマガに目を通しましょう。メルマガは店舗から顧客へダイレクトにアプローチできる唯一の媒体です。その分、数多くのノウハウが詰め込まれています。
また、店舗によっては購入者限定でさらにお得な情報を配信しているケースもあります。気になる店舗については、実際にその店舗から商品を購入するなどして、店舗の対応そのものを顧客目線で体感してみると、表には見えない重要な発見に繋がる場合も多々あります。ぜひ、一度、試してみましょう!

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