ストーリーに傾くメディア
ネットでリリース=ネットメディアでは無い
よく誤解をされているようですが、インターネットのリリース配信サイトを使うと、ネットメディアにのみ掲載をされるという人がいます。ネットメディアのみに配信されるリリースサービスもあるでしょうが、多くの場合は印刷、電波といったマス媒体にも配信は行われます。以前と違い、リリースは恭しく封書にして郵送で・・・というケースは少なくなっており、毎日たくさんのリリースがEメールでメディア宛に送られています(もちろん開示情報などを記者クラブへ直接投函する、という方法はあります)。
ですからネットで広報をする場合には、ネットメディア以外の媒体に関してもきちんと押さえておきたいものです。
売れなくなった雑誌が、どう立て直したか
印刷媒体の代表格と言えば、雑誌でしょう。今でも大きな影響力を持っています。ところが雑誌も、以前に比べるとかなり売れなくなってきています。これはインターネット、あるいは電子書籍というものの影響もありますが、ここではその媒体自体が飽きられてきた、あるいは時代のニーズに合わなくなってきて売り上げが落ち込み、そこからどう復活していったかを書きたいと思います。テーマは、“コンセプトの変更”です。
情報を陳列するだけでは・・・
これから例に挙げるのは、いわゆる「情報誌」というもので、発行部数も多い有名誌ですから、毎回多くのお店が紹介されてきました。
ところがこの雑誌にも、斜陽の影が忍び寄ってきます。売り上げが年々、減少しだしたのです。インターネットはもちろん、その前からお店などのタウン情報は無料のフリーペーパーによっても提供されるようになっていました。生活者はわざわざお金を出して情報を得る必要が無くなっていたのです。また雑誌自体も齢をとってきて、“お洒落感”が無くなっていたのかもしれません。
そこで編集部は思い切って内容を見直す事にしました。もちろん情報誌である事は変えません。ただし情報を並べるだけでなく、掲載数を絞り、その一つ一つのお店のこだわりや歴史といった“そのお店のストーリー”に焦点をあてるようにしたのです。結果その雑誌は、復活を遂げたそうです。
リリースも情報の提供だけで良いのか
さてネットショップ事業者の場合は、情報を掲載してもらいたい側ですね。この話には、そちら側からのヒントも隠されています。一日に各媒体宛にリリースとして届く本数は、想像を絶するものです。その中からわずかに選び取られるためには、リリースも単に情報を提供するだけで良いでしょうか? 情報の陳列からひとつひとつのストーリーを伝える事で復活を遂げた雑誌。これは読み手が情報の羅列よりもストーリーを求めた結果です。メディアは読者と繋がった存在です。読者が求めるものは、メディアの編集者も興味を示すと思いませんか?
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