RPPの仕様変更に伴うプロモーション戦略
楽天市場の検索結果連動型広告であるRPP(楽天プロモーションプラットフォーム)の仕様が2019年7月16日(火)より変更になります。これまでRPPでは掲載したいキーワードを選ぶことができませんでしたが、この仕様変更以降、掲載したいキーワードを登録できる「キーワード設定機能」が実装されます。
この仕様変更に伴い、RPPを普段活用している店舗さんにとっては効果が大きく変動する可能性があります。「どのような可能性があるのか?」を事前にチェックしておきましょう。
キーワード設定機能とは?
キーワード設定機能とは、選択した商品に対し関連性の高いキーワードを1商品あたり10個まで設定できる機能です。この機能を利用することで、意図的に設定したキーワードで上位に表示できる可能性が高くなります。これまでは楽天市場が関連性があるキーワードと自動的に連動させて検索結果へ商品を表示していましたが、今後は特定のキーワードでピンポイントで上位表示できるようになります。
しかしながら、キーワードを設定したからといって必ずしも上位表示できるとは限りません。キーワードを設定したとしても、クリック単価や販売実績によって表示順位が上下することには変わりありませんので注意が必要です。
キーワードを設定しないとどうなる?
キーワード設定機能が導入されると、どんな現象が起こるのでしょうか?可能性としては、キーワードを設定した商品が優先的に上位に表示され、設定していない商品は表示順位が下がることが予想されます。そうなるとキーワードを設定していない商品の表示順位が下がり、結果、広告をクリックされる回数が少なくなってしまいます。クリック回数が減ると、自ずと予算の消化も鈍くなってしまいます。
RPPの効果測定指数であるROASが維持できても予算の消化が鈍くなれば、それに比例してRPP経由の売上も下がってしまいます。
キーワード設定は必須!
キーワード設定機能を利用するためには、1クリックあたりの単価は50円以上となります。キーワードを設定しない場合の最低クリック単価は25円ですので、最低でも倍のコストが掛かります。しかしながら、楽天市場のAIにキーワード選択を委ねるよりも、意図的に表示するキーワードを表示させた方が効率が良いと筆者は考えます。なぜなら、やはり表示させたいキーワードで上位表示させることが売上を確保する上で効率が良いからです。関連性の低い検索キーワードで商品を上位表示することで売れる可能性はゼロではないですが、確率論から考えるとその可能性は低いと思われます。
もし、関連性の高いキーワードで上位表示させているにも関わらず商品が売れなない場合は、表示順位が原因ではなく、価格が高い?商品コンテンツの情報が不足している?配送までのリードタイムが長い?など、理由は商品ページそのものにあるのです。その理由が明確になるだけでも特定のキーワードで上位表示させるメリットは十分にあると思います。
RPPを活用した最強販売戦略は?
キーワード設定機能を利用できるようになっても、すべての商品に対してキーワードを設定してしまうと、広告予算の消化が急激に多くなってしまうリスクを伴います。やはり、キーワードを設定する商品も絞り込んだ方が効率よくRPPを活用できます。
対象商品としては「売れ筋商品」「売りたい商品」「在庫を多く抱えている商品」をピックアップしてください。それらの商品に対して徹底的にRPPのクリック単価や表示させたいキーワード設定を行い、日々ブラッシュアップしていきましょう。
効果測定に関してはROASと売上の増加の両方をベンチマークしましょう。よくROASだけを見ながら一喜一憂している方がいらっしゃいますが、ROASの上昇だけでは実は何の意味もなく、売上とのバランスがとても重要です。ROASだけではなく売上も並行して伸びていく方法をこそが最強の販売戦略です。
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