楽天市場の二重価格対策について
Date:2014.08.31
2014年2月から楽天市場での二重価格表示に関するルールが制定されました。これまでは店舗側で自由に設定できていた元値(定価、通常販価格)が、その根拠が証明できないと自動的に非表示(オープンプライスと表示)されるようになりました。
商品をプロモートする際、比較対象となる元値がないと「どれだけ安いのか?」の判断が難しく、お客様は自身の価値観を元に「この商品はお得なのか?それとも、割高なのか?」を見極めるしかありません。一方、元値が表示されていると、消費者は直感的に商品の「値打ち」を判断する事ができます。
仮に元値が表示されていなくても、「売値が安いか?高いか?」は売り手にとっては判断することは容易いかもしれません。しかし、消費者にとっては、その判断基準は人によって様々で、かつ曖昧です。二重価格の元値は、消費者にとって商品の購入を決定する上で非常に重要な情報であると言っても過言ではありません。
二重価格表記を可能にするために必要なものは?
販売価格の比較対象となる「元値」を表示させるためには、その価格を証明する資料(エビデンス)が必要となります。エビデンスは型番商品と非型番商品(自社商品や定価設定がない商品)で条件が異なります。
型番商品の場合
製造元(メーカー)が発行しているカタログのスキャン画像、公式ホームページのキャプチャー画像などです。いずれも発行元が明確に分かるものでないといけません。
非型番商品(定価設定がない商品を含む)の場合
非型番商品や定価設定がない商品の元値を掲載する場合、特にエビデンスを準備する必要はありませんが、最低で2週間以上の掲載期間と販売実績が必要です。
エビデンスと元値の設定方法
型番商品の場合、エビデンスとなる素材(カタログ、公式HPのキャプチャ画像etc...)を用意します。画像を用意したら、R-Cabinetもしくは楽天GoldのFTPサーバーへアップロードします。その際、画像名に必ず「evidence」という半角英数文字を入れておきます。
アップした画像をRMSの商品編集画面の中にある「PC用商品説明文」に掲載します。それと同時に元値の設定を行います。この場合、元値の「二重価格文言」は「メーカー希望小売価格」となります。
エビデンスと元値を設定したら、エビデンスの種類を楽天市場が定める以下の4種類の中からテキストで記載します。
- メーカー希望小売価格はメーカーサイトに基づいて掲載しています
- メーカー希望小売価格はメーカーカタログに基づいて掲載しています
- メーカー希望小売価格はメーカー広告に基づいて掲載しています
- メーカー希望小売価格はメーカー商品タグに基づいて掲載しています
注意)この項目は、システムでチェックするため、一言一句、定められたものと全く一緒でなくてはいけません。ご注意ください。
非型番商品の場合は、掲載期間と販売実績を確認した上、元値を設定してください。この場合、元値の「二重価格文言」は「当店価格」となります。
掲載期間と販売実績のガイドライン
販売期間 元値での販売実績
・8週間以上 :28日(4週)以上 かつ直近2週以内に実績あり
・4週以上8週未満 :過半以上 かつ直近2週以内に実績あり
・2週以上4週未満 :14日以上 かつ直近2週以内に実績あり
・2週未満 :不可
なお、エビデンスと定価の設定方法、その他概要につきましてはRMSの店舗運営マニュアル、
マニュアルトップ> サポート> 楽天市場ルール・ガイドライン・関連法規集> 価格表示・割引表示についてのガイドライン
で確認できます。
便利な編集方法(PDFファイルの活用)
エビデンスを添付する際、商品ごとにカタログや公式HPの画像を用意することは非常に面倒で手間が掛かります。その際、PDFファイルを使うと便利です。手順は、、、
・メーカーのHPをスキャナで読み込んで、画像をPDFとして出力します。
・そのPDFファイルをフリーソフトなどで結合して楽天GOLDにアップします。
・「エビデンスの種類」のテキスト表記のリンク先をPDFファイルに設定します。
そうすれば複数の商品エビデンスが簡単に設定できて便利です。
参照)検索エンジンより「PDF結合」というキーワードで検索すると、様々なフリーソフトが出てきます。
何もしないより、やった方が絶対に有利!
型番商品を取り扱う店舗様で実際にエビデンスを設定して定価(メーカー小売価格)を表示したとところ、表示する前と比較して、明らかに反応が良くなりました。二重価格を表示することで、店舗側は堂々と値引率を商品ページやメルマガに掲載することができます。ただ単に「安い!」「お値打ち価格!」「超特価!」などと謳っても、「定価の●●% OFF!!」と表示した方が消費者も瞬時にその価格が「安いか、高いか?」を判断することができます。
「手間を掛けて、そこまでする必要はないんじゃないの?」という意見もあるかもしれませんが、多少の手間は掛かっても、元値を表示させる上で費用が掛かることはありません。実際、楽天ショップオブザイヤーを受賞している店舗の多くは、キッチリと二重価格表示に対応しています。
多少面倒でも「やらないより、やった方が良い」ことの積み重ねが、他店との差別化に繋がっていきます。些細に思えることでも、特にリスクが伴わないことは、どんどん積極的に取り組んでいきましょう!
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