RMSの機能を活用した適正な「仕入れ数」の見極め方
仕入れを担当するバイヤーさんの中には、「どれだけの数量を仕入れると適正か?」を常に悩みながら発注作業を行っている方も多いことでしょう。直近の売れ行き、仕入れ価格、競合店の売価、話題性、季節など。。。売れ行きを左右する要素は多々あります。それ故に、ほとんどの仕入れ担当者の方は、長年の勘を頼りに発注量を決めている方が殆どだと思いますが、その「勘」が外れる可能性もゼロではありません。
できることなら、「売り逃し」や「過剰在庫」は極力、避けたいものです。どのようにすれば、適正に近い仕入れ数を見極めることができるのでしょうか?今回は楽天市場管理画面「RMS」の基本機能「再入荷お知らせボタン」を活用した「仕入れ数の見極め方」をご紹介いたします。
初は少しずつが基本
新しい商品を仕入れる場合、明らかに売れそうな目玉商品を除き、最初は「浅く広く」仕入れる手法が一般的だと思います。「果たして、この商品は売れるのだろうか?」と様子を窺いつつ、無難にマーケットリサーチを実践する上では賢明な方法です。ワンスペックしか存在しない商品であれば、売れ行きのスピードでおおよその発注数を見極めることができたとしても、カラーやサイズなど複数のバリエーションが存在する商品の発注は悩むところです。
「どのスペックが一番売れるか?」「あまり売れないけど、ポロポロと売れていくスペックはどれか?」「全く売れないスペックはどれか?」を的確に見極めるために、最小限にリスクを抑えようとすると、どうしても最初は満遍なく少しずつ仕入れるという具合になってしまいます。仕入れをギャンブルにしないためには、「最初は少しずつが基本」は必然といえます。
潜在顧客を見極めることが重要
ネット販売の場合、顧客は自分の欲しい商品が売り切れている場合、「黙って去って行く」のが一般的な行動でしょう。楽天市場では「商品に関する問い合わせ」ボタンを商品ページに設置することも可能ですが、一々、「どの商品のどのスペックは再入荷予定がありますか?また、それはいつ頃ですか?」と文章を入力して問い合わせてくる人は、潜在客のごく一部の人だけでしょう。(余程の人気商品の場合は別かもしれませんが。。。)しかしながら、「メールで問い合わせることは面倒だけど、商品が入荷したら連絡が欲しい!」というユーザーは多いはずです。そんなユーザーに簡単に、且つ、効率よく商品の入荷を連絡できる機能がRMSの「再入荷お知らせボタン」機能です。
超簡単!「再入荷お知らせボタン」の設置方法
「再入荷お知らせボタン」の設置は非常に簡単です。商品登録の際に以下の手順で誰でもすぐに設置することができます。
・RMS「商品個別登録」より「商品基本情報」の中にある「再入荷お知らせボタン」欄から「ボタンを付ける」を選択する。(設定を変更した後に、必ずページ下段の「商品情報を変更する」ボタンをクリックして更新しましょう!)
・該当スペックの商品が在庫切れになると、×印が付いた下に「再入荷」のリンクが表示されるようになる。
青く表示された再入荷のリンクをクリックすると、再入荷通知の登録ができます。(再入荷通知を希望する場合、ユーザーは事前に楽天会員に登録しておく必要があります。)再入荷通知を登録した商品の在庫数を入力し、ページに反映された時点で、楽天会員登録の際に入力したメールアドレスにお知らせメールが自動的に届きます。また、設定を変更することでtwitterやFacebook経由で通知されるようにすることも可能です。
RMSから何件の再入荷リクエストがあったかを確認する
再入荷の連絡を希望したユーザーの件数は、RMSの「商品登録・更新」==>「再入荷お知らせリスト」で確認することができます。売り切れている商品の潜在需要を見極めることは非常に困難ですが、再入荷リクエストの件数が事前に把握できていれば、商品を発注する際の参考データとして活用することができます。また、リクエストが全くない商品は消費者の関心が薄い商品と判断できるので、仕入れを見送るなど、「死に筋予備軍」の商品を排除することにも役立ちます。
まだ入荷していない商品にも活用可能!
「再入荷お知らせボタン」機能は、商品ページの登録さえすれば利用可能です。もちろん、まだ販売実績ががなく、これから仕入れたい商品の事前市場調査にも活用できます。しかしながら、ユーザーがページを訪問してくれないと、せっかくページを作成してもリクエストの登録はしてくれません。その場合は、すでにアクセスが多い商品ページへリンクを設置するなどして誘導するように心掛けましょう!
注意点
売り切れ商品の潜在需要を確認できる便利な「再入荷お知らせボタン」ですが、ある程度のアクセスが稼げるページでないとリクエストの件数を集めることができないという欠点があります。もちろん、無料の機能なので、全ての商品に無条件に設置しても問題はありませんが、傾向を分析するためには、そこそこのリクエスト件数を集めたいところです。まず最初は、最も売れている商品の再仕入れする際の目安として活用してください。また、RMSのアクセス分析機能より、アクセスを確認し、アクセス数が多い商品から試してみるのもアリだと思います。
もともと、ユーザ目線で追加されたこの機能ですが、活用法によっては仕入れに役立つ強力なツールとして活用できる可能性が広がります。さらに無料とくれば、活用しない理由などありませんよね!?
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