オムニチャネルとは。O2Oとの違い

Date:2014.03.03

目まぐるしく動くWeb業界

今年に入って早々、イトーヨーカ堂が「オムニチャネル推進室」なるものの設置を発表しました。「オムニチャネル」とは昨年後半から多く聞かれるようになった言葉で、“あらゆる”を意味するそうです。あらゆる、とはつまりオンライン、実店舗に関わらず顧客に同様の購買体験を行ってもらおう、という考え方です。

 

昨年前半に多く出ていたWeb分野のキーワードに「O2O」というのがあります。これは”Online to Offline”をもとにした言葉で、やはりオンラインと実店舗の連携を指しています。

オムニチャネルとO2O。この二つについて「どう違うの?」という声はやはり多くあるようです。現在はO2Oをもっと幅広くしたものがオムニチャネル、といったニュアンスのようです。ないしは「O2Oは不完全な考え方。実際はオムニチャネル」という事を言っている人もいるようです。

 

インターネット業界ではこのように同じような事を言っているのに、猫の目のように呼び方がくるくる変わる事が多々あります。以前サーバー&アプリケーションで提供するサービスのASPを、多くの会社が「クラウドサービス」と呼ぶようになりました。お付き合いのあった会社の一つがその時期も「ASPサービス」としていたので、「クラウドにしなくても良いんですか?」と尋ねたところ、「うちは今の所は、ASPでやるつもりです」と言われました。一応自分たちの中ではASPとクラウドの違いを持っていたようですが、正直あまり大きな違いは感じられませんでした。O2Oとオムニチャネルの違いもこれに近い程度の差として捉えているのですが、人と話したり、企画を挙げる時には流行っている言葉を使った方が話が早いし、相手がそのイメージを自然と持ってくれますので楽です。

 

 

実は10年以上前からあった、実店舗と連動の考え方

さていかにも今時の「オムニチャネル」、そして早くも廃れそうな言葉「O2O」ですが、オンラインと実店舗の連携という意味では、既に十年以上前にあるキーワードがありました。それが「クリック&モルタル」です。若い人も多く入って来るWeb業界ですから、聞いた事が無いという方も多いでしょうが、これはオムニチャネルなどと非常に近い意味を持っています。

例えばネットで購入して、実際に配送するのは最寄りの店舗からといったものがこれにあたります。家電量販店などはこれに近いシステムを取り入れている所もありますが、「クリック&モルタル」とは普通呼びませんね。クリック&モルタルはインターネットというものが現れた時、既にあった店舗とどう融合させていくかという事で注目の分野でした。しかし残念ながらそれが軌道に乗らなかったのは、O2Oやオムニチャネルという言葉にとって代わられた事から明らかです。そしてこれらの言葉が今後生き残っていくかは、これからの成功にかかっていると言えるでしょう。