楽天SKUプロジェクト

Date:2022.09.05
目次

※異なる価格の商品を1ページ内に表示できる
※最大6つのバリエーションで表現力がパワーアップ
※既存システムとの連携を確認しておく
※今から活用法を模索しておく

2023年6月以降、楽天市場内でSKUプロジェクトが始動します。このプロジェクトはSKU単位で商品をより詳細にグループ分けして掲載できる機能で、現状が縦横の2つのバリエーションでしか表示できないのに対して、最大で6つのバリエーションの組み合わせで商品を設定できる機能です。この機能の導入により、商品ページの表現力が大きく改善されます。どのような昨日なのか?につきまして見ていきましょう。

 

 

 

※異なる価格の商品を1ページ内に表示できる

今回の改善で目玉となるのは、異なる価格の商品を1ページ内に掲載できるという機能です。例えば、サイズやカラーが異なる商品で、人気のスペックと不人気のスペックが存在するとします。これまでの楽天市場の仕様だと、価格が異なる商品を1ページ上に複数表示することができないため、複数のページを作成する必要がありました。ところが、今後はSKUごとに商品属性を設定できるようになるため、同じ商品ページ内で人気スペックの商品は高い価格で表示させ、不人気スペックの商品は安い価格で表示することができます。例えば、Tシャツで黒のLサイズが人気で、赤のSサイズが不人気だとします。その場合、黒のLサイズは3,000円、赤のSサイズは1,500円に1ページ内で表示させる事が可能となります。

 

 

また、まとめ買いをするユーザーが多い消耗品についても、購入数量毎に異なる価格設定をする事ができます。例えばミネラルウォーターを販売している場合、1本だと150円、12本だと1本あたり130円、24本だと1本あたり100円など、数量ごとのバリエーション別に価格を変えて1つのページに表示することができます。

 

 

さらに、パソコンやゴルフクラブなど、細かなスペックごとに価格が異なる商品に関しても価格別に1ページ内に異なるスペックの商品を掲載することが可能です。パソコンの場合、内蔵メモリー、SSD、CPUの性能により価格が異なりますが、バリエーションごとに異なる価格を設定することができますし、ゴルフクラブのようにシャフトの種類、グリップ、その他オプションが複数設定できる商品に関しても、価格をスペックごとに変えて1ページ上で表示させる事が可能となります。

 

 

 

※最大6つのバリエーションで表現力がパワーアップ

スペックが異なる商品毎に、異なった販売価格を設定できる機能は、Amazonでは随分前から設定することが可能でした。しかしながら、バリエーションの設定は原則、縦横軸となり、それ以上のバリエーションを組むとなると、商品カテゴリー毎に設定できるオプション内容が限られていたり、さらに決められた項目名でしか設定することができないため、商品毎に細かいスペック値を設定する必要がありました。ところが、今回、楽天市場で導入されるSKUプロジェクトは非常に汎用性が高かく、あらゆるジャンルの商品であっても自由に複数のバリエーションを組むことができます。その点、どんな商品であっても同じ基準で様々なバリエーションが組める点において優れていると言えます。

 

 

 

※既存システムとの連携を確認しておく

機能面だけで見ると優れた仕組みではありますが、導入までに確認しておくべきこともたくさんあります。それは、既存システムとの連携についてです。例えば、複数モール間で在庫連携システムを導入している場合や、受注処理を一元管理している場合は、対応可能かを事前にしっかりと確認しておく必要があります。

 

 

ネクストエンジンやクロスモールなど、利用している店舗が多いプラットフォームに関しては、早々に対応してくる可能性が高いですが、自社で独自に開発したシステムなどを利用している場合は注意が必要です。商品スペックの詳細に係る情報を扱うため、在庫の連携が正常に行えるのか?異なる価格を設定した商品情報が正しく取り込めるのか?について、事前にしっかりとシミュレーションしておく必要があります。在庫と販売金額に関する重要な部分がしっかりと連携できないと、在庫数にズレが生じたり、販売価格が誤った金額でユーザーに請求が行ってしまう危険性がありますので、慎重に検証する必要があります。

 

 

 

※今から活用法を模索しておく

これまで以上に細かいバリエーションが組め、かつ、それぞれの販売価格を個別に設定できるようになることで、どのような活用法があるのか?そして、販売戦略をどのように組み立てていくのか?を今から考えておく必要があります。

 

 

まずはスペック毎に異なる商品ページを作成している場合は、どの商品と、どの商品を1ページ内に表示させれば良いのか?そして、どのような基準でSKUを分けて登録することで、客単価や売上を伸ばすことができるのか?を事前に考えておく必要があります。また、複数の異なる価格の商品を1ページに表示させることで、今まで余分に掛かっていた広告費を効率良く1つのページへ投下できるようになるかもしれません。

 

 

なお、異なる価格の商品を1ページ内で販売できる機能はすでにAmazonでは導入済みですので、どのような区分で1ページ内に商品を表示するとユーザーにとって分かりやすいか?を事前検証する上で参考にすると良いでしょう。

 

 

本機能を利用した商品ページの以降時期は、2023年6月ごろから順次開始されますが、早く対応できればそれに越した事はなく、他社がまだ対応できていないうちに導入することで、先行者利益を得られる可能性が高まります。今からしっかりと準備を進めておくことで、競合他店に遅れを取らないように心がけてください。

 

 

なお、本プロジェクトに関しては、リリースまでの間に様々な改善が加えられ、仕様の変更が加えられる可能性があります。詳細につきましては、RMS内のサポートニュースを定期的に確認するようにしましょう。

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