売上の乱高下をフラットにする販売戦略
※季節のイベント企画には必ず参加する
※ポイントアップ開催時の自社ポイント還元率を高める
※翌日配送はデフォルトの配送方法として扱う
※ポイントアップ開催時の露出を増やす
楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonをはじめとする大手ECモールでは、定期停にイベントを開催することによって、通常よりもお得に商品を購入できることをユーザーにアピールし、特定期間中に大きな売上の山を作る戦略を実施しています。
楽天市場の楽天スーパーSALE、お買い物マラソン、5の倍数日のポイント還元率アップ、Yahoo!ショッピングの超PayPay祭りや、毎週日曜日のポイント還元率アップ企画、Amazonのタイムセールなど、各モールで定期的に開催されるイベントは消費者の間で浸透しつつあり、よりお得に商品を購入しようと考えるユーザーは、イベント開催時を狙って買い物をします。
その結果、セールやイベント開催時と、非開催時の売り上げの差が大きく開いてしまう現象が起こり、何とかこの差を埋めたいと考えるお店も多いと思います。忙しい時とそうでない時の人員配置や、仕入ボリュームの調整などを考えると、売上が比較的フラットな状態の方が店舗運営もしやすくなります。
セール開催時には購買意欲が高いユーザーが数多く流入してくるため、自然と売上が伸びるお店が大半だと思います。今回はあえて、セール開催時に売上を伸ばす戦略については除外し、セールが開催されていないタイミングでの売上アップについて考えてみましょう。
※季節のイベント企画には必ず参加する
ECモールが独自に開催するセールやキャンペーン以外に、日本では年間を通じて様々なイベントがあります。年始の初売り、バレンタイン、ホワイトデー、母の日、父の日、敬老の日、お中元、お歳暮、ハロウィン、クリスマスなど、1年を通じて消費者の購買意欲が高まるタイミングが複数あります。取り扱い商材によって向き不向きはありますが、上記イベントが近づくにつれ消費者の購買意欲は確実に高まり、ECモールへアクセスする回数も多くなります。
ユーザーアクセス数が増加するタイミングは、売上を確保する絶好のタイミングです。年間の各イベント直前には、予算は決めているけれど何を買ったら良いかを決めかねているユーザーを囲い込むことにより、贈答需要ユーザーを取り込む機会が高まります。結果、新規顧客獲得に繋がる可能性も高まるのです。
「うちが販売している商品は季節のイベントには向かないので。。。」
そう言いながら簡単に諦めていると、新たなマーケットを開拓することはできません。その時々のイベントに合わせたサービスやパッケージを用意することで、果敢に消費者に商品をアピールしてみましょう。
※ポイントアップ開催時の自社ポイント還元率を高める
楽天市場では5の倍数日、Yahoo!ショッピングでは毎週日曜日にポイント還元率が高くなります。すでにユーザーの間ではこのサイクルは周知されているため、ポイント還元率が高いタイミングに商品を購入する人が多いです。そう考えると、モールのポイント還元率が高まるタイミングで自社のポイント還元率を高めることによって、サイトを訪問したユーザーを購買へと転換させる確率が高くなります。
売上が下がったタイミングで、売上が欲しいからと言って闇雲にポイント還元率を高くしてもアクセスが少なければ上手く売上には繋がりません。もちろん、自社負担のポイント還元率を高めることで利益を圧迫するデメリットはありますが、効率よく売上を確保する事を前提に考えると、然るべきタイミングでポイント還元率をあげた方が、結果、効果的と言えるのです。
5の倍数日や日曜日は、モール側が負担するポイント還元率が通常時より高いので、店舗負担のポイント還元率はそれ程高くなくても良いかもしれません。これまで自社ポイント還元率を高めるときは10倍で設定していた場合は、5倍に下げて、5倍で設定していた場合は3倍下げてと、店舗別のポイント変倍率を少しづつ下げて様子を見てみましょう。ポイント還元率を下げても売上が維持できるのであれば、大きなコストダウンに繋がります。「ポイント還元する時は、いつも◯◯倍!」という固定概念を疑うことで、新たな販売戦略が見えてくることもあるのです。まずは、検証する事から始めましょう。
※ポイントアップ開催時の露出を増やす
モール側のポイント還元率が上がるタイミングで、自社のポイント変倍率を上げるのではなく、楽天のRPP広告や、Yahoo!ショッピングのアイテムマッチなど、検索結果連動型広告のクリック単価を上げることで、検索上位に商品を表示させる戦略も効果的です。購買意欲が高いユーザーが多くアクセスしてくるタイミングで、商品を目立つ場所に表示させることによって転換率構造を目指す作戦です。
しかしながら、この作戦は「人気商品」に限り効果的である事を理解しておきましょう。人目につく事で確実に売れる商品は、特にポイント還元率を高めなくとも露出を高めるだけでいつもより売れる可能性が高くなります。巷で人気がある商品や、他社の在庫が品薄で希少価値が高い商品に関しては、この手法を試してみて下さい。
※翌日配送はデフォルトの配送方法として扱う
ポイント還元率が高いタイミングでなくとも、欲しい商品を購入してくれるユーザーはたくさん存在します。それらのユーザーが求めるサービスとしては、早く商品を届けてくれるという事です。お得に商品を購入するよりも、配送スピードを優先するユーザーは一定数、存在するため、翌日配送対象商品を増やすことで、セール非開催日の売上ベースアップを見込むことができます。
※消費者の行動に合わせた戦略を実施する
ネット販売の場合、売上は確実にアクセス数に比例します。アクセス増加に伴い、自分のお店にアクセスしてくれた人の中に、どれだけ購買意欲が高い人が含まれているか?によって転換率が決まります。ECモール側が定期的に開催するイベント時には、大半のユーザーが購買意欲が高い状態でサイトへ訪問してくれますが、それ以外のタイミングでも、実は1年を通じて見てみると、予想以上にユーザーの購買意欲が高いタイミングが多いのです。そのタイミングに意識を向ける事なく、イベント開催時と非開催時の売上の差を埋めることはできません。
もっと敏感に、貪欲に、そして、こじつけでも良いのでユーザーの潜在ニーズを掻き立てる戦略を実施するよう取り組んでいきましょう!
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