良い仕入れ先の選び方

Date:2022.03.05
目次

・良い商品を提案してくれる
・定期的に営業マンが訪問してくれる
・売上に応じて条件を見直してくれる
・動きが速い
・卸に徹している
・あくまでも消費者ファーストを判断基準に

時代の流れとともに取り扱い商品が変わって行くのと同じで、仕入れ先も変化していきます。新たに仕入れたい商品の種類のみならず、取引先を選ぶ上で大切な基準がいくつかあります。どのような事を意識しながら取引先を選べば良いのでしょうか?

 

今回はどんな基準で取引先を選べば良いかを考えてみましょう。

 

 

 

・良い商品を提案してくれる

良い商品を提案してくれる取引先とは、出来るだけ長いスパンで付き合って行きたいです。ユーザー心理に対して理解があり、市場のトレンドを常日頃から勉強している取引先は、概して良い商品を提案してくれる傾向があります。

 

 

一方、ユーザーニーズの変化や、市場の動向を理解できていない取引先は、売り手が全く望んでいない商品を一方的に提案してきます。時代の流れに合致しない商品をどれだけ良い条件で提案されても、売り手の心には響きません。

 

 

時代の流れに合わない商品を販売し続ける店舗が自然淘汰される事と同じで、問屋やメーカーも今の顧客ニーズに合った商品が提案できないと、いずれは消費者にソッポをむかれてしまいます。

 

 

時として、良い商品を持ってはいても、市場ニーズに気付いていないメーカーや問屋さんも存在します。その場合は、日々、顧客ニーズを最前線で感じている小売の立場から最新の情報を提供することで、良い商品の仕入れに繋がる場合もあります。

 

 

まずは、小売側の立場(消費者の代弁者としての立場)でユーザーニーズを理解し、その需要に歩み寄ってくれる取引先かどうかを見極めていきましょう。

 

 

 

・定期的に営業マンが訪問してくれる

市場ニーズを常に意識し、情報交換を繰り返した上で、消費者が喜びそうな商品を提案してくれる見込みがある事が前提になりますが、定期的に担当営業マンが訪問してくれる取引先は大事にしたいです。

 

 

世の中の変化を前向き、かつ、柔軟な仕入れ先は、将来的に良い商品を提案してくれる可能性があります。ただ、営業成績を上げることだけが目的で、いつまで経っても同じ商品を繰り返し提案してくる取引先に関しては、できるだけ早いタイミングでお断りした方が良いでしょう。

 

 

 

・売上に応じて条件を見直してくれる

取扱商品の売上規模が大きくなってくると、売り手側は仕入れ条件の見直し(値下げ)を考えます。それは、ただ単に売り手側の利益を増やしたいだけではなく、売上をさらに伸ばすために商品ページを作り込んだり、広告を活用して露出を増やしたりと、販売を強化するためには、別途コストが掛かるからです。

 

 

売上の増加に伴って、仕入れ先自らが原価の値下げを提案してくれることは殆どないですが、売り手側が交渉した際に検討してもらえる、もしくは取引高がいくら以上になれば、どれぐらいの値引きに応じてくれるかの目安を伝えてくれる取引先は、とても良心的だと言えます。

 

 

値下げ交渉は簡単な事ではないですが、定期的に議題に取り上げてみて、話し合ってみましょう。

 

 

 

・動きが速い

商談後の見積もり提案、商品情報の提出、現物サンプルの手配など、アクションが速い仕入れ先とは、将来的に良いお付き合いができる可能性があります。一方、これらの行動が遅かったり、営業担当の電話が繋がりにくい、なかなか折り返しがない、最悪、こちらから連絡しても折り返しても来ない業者とは、出来るだけ初期の段階で取引を終われせた方が、お互いの為にとっては良いです。

 

動きが遅い取引先とは、余程のメリットがある場合を除いて、距離を置くようにした方が賢明です。

 

 

・卸に徹している

昨今、コロナ禍の影響で、製造メーカーや問屋がネット販売を中心に直接小売を営むケースが増えてきています。リアル店舗を構える事なく、エンドユーザーに直接商品を販売できるネット販売は、企業の生き残りを賭けた新たな策として理解はできます。

 

 

しかしながら、これまでは製造や卸に徹していた業者が、直接小売に進出することで、卸とのバランスが上手く取れなくケースも予測できます。ネットでの直接販売を始めた途端、突然取引終了を一方的に言い渡される場合もあります。

 

 

卸と小売のバランスをしっかりと考えながら両立できる取引先なら良いですが、直販を始めることで卸を一切辞めてしまう業者とは、将来的に歩み寄れる可能性は極めて低いことを理解しておきましょう。

 

 

 

・あくまでも消費者ファーストを判断基準に

メーカーおよび問屋、そして小売業にとって、立場が異なるため、それぞれの正義は異なり、全ての価値観を一致させることは難しいかもしれません。ただ、最終的に商品が行き渡る先は、消費者の元であることに変わりはありません。消費者にとって、より良い商品は何なのか?長きに渡り消費者から支持してもらうための販売方法は?適正な販売価格は?この事を第一に考えることが、企業を存続させていく上での不動の原理であることは間違いありません。

 

 

売り手側、買い手側の一方的な感情に囚われることなく、長い目で見て消費者に支持され続ける方法は何かをお互いに考えていけるパートナーをしっかりと見極めていきましょう!

 

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