ECスマホ化の次のステップを考える
楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonなど、大手ECモールの中で「ユーザーのスマホ化」が急速に進んでいます。今年一年、ネットニュースで告知されている様々なデータや情報を見る限りでも、各モール共にファーストタッチ(最初に商品を閲覧)、購入はスマホの比率がPCの比率を超えていると考えられます。
当コラムでもスマホ比率の増加に伴いスマホ対応の必要性を何度か唱えてきました。自店の売上比率の推移からスマホ対応の必要性を感じ、すでに改善を進めている店舗さんもいらっしゃるかもしれません。もちろん、時流に合わせていくとなるとページ構成やカテゴリなどのナビゲーションに関してはスマホユーザー目線で改善していく必要があります。そして更にその次のステップとして、ぜひ、ご検討頂きたい事があります。それはECサイトの「スマホ・アプリ化」です。
スマホアプリとは
スマホアプリとは、文字通り「スマホにインストールするアプリ」の事を示します。ネット通販の場合、ECモールに出店している店舗のみならず、独自ドメインサイトやリアル店舗との橋渡し的な位置づけで活用している店舗も増えています。ユーザーのスマホの中に自社で開発したアプリをインストールしてもらうことにより、ユーザーの囲い込みを有利にしようとする動きが活発になりつつあります。
スマホアプリの導入メリット
ユーザーを囲い込む上で、スマホアプリはどのようなメリットがあるのでしょうか?主なメリットをまとめてみました。
購入プロセスを簡素化(短縮)できる
スマホユーザーが一度購入した店舗で再度商品を購入する場合のフローを考えてみましょう。(初回購入時に店舗ページをブックマークしていないと仮定します)まず最初にスマホでブラウザを起動し、購入したモールへアクセスします。次に店舗名、もしくは商品名で検索します。目当ての商品が見つかったら初めて購入手続が始まります。恐らく殆どのユーザーがスマホで商品をリピート購入する場合、この手順を繰り返していると考えられます。
では、購入したユーザーが、初回購入時にそのお店のアプリのダウンロードとインストールを行っていたと仮定しましょう。スマホのホーム画面からアイコンをタップしてショップの通販ページを表示。商品を検索窓から検索して商品を購入する。。。ブラウザを起動して、モールページを表示し、店舗名を検索して。。。という手順が省略できます。
パソコンと比較して画面の表示領域が狭く、かつ、機能が限られているスマホでは、どれだけ少ないプロセスで購入手続が完結できるかはとても重要な事なのです。
繰り返し使って貰えるフローを構築できる
購入のプロセスが簡素化されると、ユーザーは購入手続の煩わしさから解放されます。購入手続が面倒に感じなくなると、繰り返し購入して貰えるフローが習慣として身につき、リピーターとして定着してもらえる可能性も高くなります。
アプリ経由でのプッシュ機能を活用し開封率を向上させる
アプリをインストールしてもらう事でユーザーに対してプッシュ機能で情報を送信することが可能となります。ユーザーがアプリインストール時に「通知をしない」を選ぶと通知機能は利用できませんが、通知をOKしてもらうことでメールやLINEなどの情報伝達ツールを利用しなくともユーザーに情報を配信することができます。プッシュ通知で情報を配信することでメルマガを配信する寄りも高い開封率を期待することができます。
隙間時間のニーズ狙える
スマホは外出先や移動中に購入する「隙間時間のニーズ」を狙うことができます。これは常に肌身離さず身に付けているスマホの特徴と言えますが、購入プロセスの簡素化やアプリ経由でのプッシュ機能を総合的に考えると、アプリによる隙間時間のニーズ開拓はこれまで以上に有利になると考えられます。
以前より低コストで簡単にアプリ開発が可能に!
これまではスマホアプリを自社で開発するとなるとかなりの費用が掛かっていましたが、最近ではローコストで開発でき、簡単に管理できるツールが出てきています。
主なスマホアプリ開発ツール
Yappli
フェンリル
ModuleApps
GMOアップカプセル PRO
利用目的、コストも様々なので最もニーズに合うツールの導入をご検討いただければ良いかもしれません。
アプリをトータル・プラットホームとして考える
スマホとECの親和性がより高まっていくことを考慮すると、今後、スマホ向けアプリがECをはじめネット戦略の入り口や共通プラットホームになることが考えられます。ネット販売、メルマガによる情報配信、リアル店舗ユーザーに対するDM配布など、これまで別々のツールが担っていた役割をスマホアプリに一極集中することで、より効率よく運営できることが期待できます。
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