外部物流の活用法

Date:2021.04.17

売上の成長に伴って必ず付きまとう問題が「物流問題」です。概して、売上が伸びる事と比例して出荷件数も増加し、梱包&発送業務をどうこなすかが大きな問題として浮上してきます。

最近では楽天、Amazon、Yahoo!などの大手ECモールでは、出店者へ向けて独自の外部物流プランを提供しており、利用する店舗も増えてきました。

「外部倉庫へ商品を預けて、注文があったら出荷業務まで代行してもらえる!」

そんな有り難い話に飛びつく人も多いですが、運用を誤ると大幅なコストアップへと繋がります。今回は外部物流の上手な使い方について考えてみましょう。

外部物流のメリット

外部物流のメリットとして最初に挙げられる事は、梱包&発送業務を外部に委託することで内製化していた人的物流リソースが大幅に削減できることです。発送件数が大幅に増加した場合でも、自前で人を雇う必要がなく、全てのリソースを外部に委ねることによって、出勤シフトや人件費の調整を行う手間も省くことができます。繁忙期と非繁忙期の出荷件数の差が大きいお店にとっては、そのメリットを最大限に享受できます。

また、外部に商品を預けることで、場所の問題も解決できます。これまでは倉庫が狭いことを理由に、仕入れたくても仕入れられなかった商品を思う存分仕入れることができます。このことにより、在庫を抱える事ができないという理由でロスしていた売上を最大限に確保することができます。

さらに、自前で発送する必要がなくなる分、作業スペースを広く取ることができるので、作業効率の向上へと繋がる事もメリットとして挙げられます。

外部物流のデメリット

外部物流の最大のデメリットは、自前の物流と比べるとコストが割高になることです。配送費、資材費に加えて商品毎の保管料が発生致し、出荷する1件あたりの単価が高くなってしまう事があがます。

また、受注システムとの連携や、外部倉庫での納品レギュレーションに合わせた運用を強いられる場合があり、社内体制を整える必要が出てくるため、初期導入費用が嵩むことが懸念されます。入荷時の不良品対応、過小入荷、過大入荷などの対応、それらにまつわるコスト(倉庫のレギュレーション違反による罰金)アップも懸念されます。

さらに、外部物流倉庫へ納品する際に、商品管理ステッカーの添付を義務づけているところもあり、その場合は納品前にシールを添付する余分な作業が発生すするため、手間が掛かります。

外部物流運用のコツ

外部物流を活用しながら、そのメリットを最大限に活かすコツとして「いかにコストを下げるか?」が重要なポイントとなってきます。配送費や資材費はなかなか調整することが難しく、予め定められた条件に従うしかありません。納品の際のレギュレーションや、在庫システムの連動などに関しても必須項目となるため、この部分でのコスト削減も期待できません。唯一、コストをコントロールできる部分としては「保管料を如何に安くするか?」ということになります。

外部倉庫に在庫が保管できるようになったとしても、売れない商品の置き場として活用する事は禁物です。売れない商品に関しては自社倉庫で保管することを強くお勧めします。外部倉庫での保管料は自社倉庫よりも割高になるので、余分な経費を支払う事になります。むしろ、外部倉庫へ置くべき商品は売れ筋商品でなければならないのです。

売れ筋商品は回転率が高いため、長い間倉庫で滞留することもありません。次から次へと商品が出荷されていきますので、外部倉庫内で占有する面積も最小限に抑えられるのです。

売れ筋商品の自社出荷は出荷件数も多く、売上の増加とともに日々の出荷業務に確実に影響を与えます。それらの商品の出荷を外部に振ることで大幅に作業軽減に繋がり、かつ、外部倉庫での保管料が最小限に抑えられるとしたらデメリットは存在しません。

「売れない商品を置く場所が欲しい」

もし外部倉庫を使う切っ掛けがこんな理由であれば、今すぐ考え方を改めて下さい。売れ残った商品は潔く処分し、余分な固定費が発生しないことを最優先で考えてください。不良在庫を処分することで、新しい商品を仕入れるための資金確保や置き場所として活用することが肝心なのです。

コストが嵩む場合は自社物流に戻す

外部物流を利用することにより、どうしてもコストが嵩んでしまう場合は、自社出荷に戻すことも1つの手段です。現場での作業が楽になったと言うことだけで、多大なコストを垂れ流しながら外部物流を活用し続ける事に意味はありません。その場合は、外部に物流業務を投げても採算が合うコスト管理が見込めるようになってから、改めて活用を検討するようにしましょう。

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