売上げ=アクセス人数×客単価×転換率

Date:2021.08.19

日々、店舗運営を行っていると、担当ECコンサルタントから「売上を伸ばすために広告を活用しませんか?」と提案されることがあります。店舗運営を始めて間もないショップだと上手に口車に乗せられて、広告を利用することで売上が伸ばせるかも?と思って広告を活用してみた結果、思うように売上が伸びなかったというケースも珍しくはありません。

 

広告は単純に「アクセス人数を増やすための方法」に過ぎず、その事をしっかりと理解していないと、広告を活用しても思うようにその効果を実感することはできないのです。

 

楽天市場が公開している売上の公式で「売上=アクセス人数×客単価×転換率」という考え方があります。この公式の意味を理解していれば、適切な広告の活用法が見えてきます。

 

今回は広告の効果を最大限に活用できる方法について考えてみましょう。

 

 

売上の公式各項目の意味

まずは、売上の公式の中にある各項目について、その意味を正しく理解しておきましょう。

 

・アクセス人数
サイトを訪問したアクセス人数の総数(延べ人数)です。この数値が多ければ多いほど、たくさんのユーザーがサイトへ訪問していることになります。

 

・客単価(売上÷購入者数)
1顧客あたりの購入単価です。売上に対して、購入者数の合計から割り出します。

 

・転換率(購入者数÷アクセス人数)
ページを訪問した人のうち、何人が購入したかの割合を示し、コンバージョン率とも言います。転換率が高ければ高いほど、優秀なページと言えます。

これらはネット販売で戦略を立てる上での基本的な指標ですが、上記3つの項目を掛け算していくと全体の売上を導き出すことができるとができます。同時に、売上が伸び悩んだ時に「どの項目を改善すれば良いか?」を導き出す上でも重要な項目です。

 

 

優先順位

売上げを効率よく伸ばす上で、売上の公式を重要な順番から並べ替えると以下のようになります。

 

1.転換率
2.アクセス人数
3.客単価

 

最も重要な項目は「アクセス人数」と考える人も多いかもしれませんが、筆者は「転換率」が最重要と考えます。よく、転換率は営業マンの営業成績に例えられます。複数の営業マンが、同じ件数の新規顧客と商談した場合、成約率が高い営業マンが優秀とされます。商品ページもそれと同じ理屈で、複数の異なる商品ページを同じ人数が閲覧した場合、最も注文件数が多かったページが優秀と言えるのです。アクセス人数が得意先訪問件数で、成約に至ったパーセンテージが転換率に置き換えられます。

 

優秀な営業マンが複数いる会社と、優秀でない営業マンしかいない会社であれば、優秀な営業マンがたくさんいる会社の方が、全体の売上が伸びやすい事は容易に想像できます。ネットショップも同じで、高い転換率をたたき出すページがないと、いくらアクセス人数を集めたとしても、売上には繋がらないのです。

 

最優先事項として、まずは転換率が高い商品ページを創り上げる事を考えましょう。

 

転換率を高める商品ページとは?

転換率が高い商品ページには、以下の共通点があります。

 

1.人気商品が掲載されている
2.販売価格がユーザーのニーズにマッチしている
3.商品説明が充実していて分かりやすい
4.商品写真が見栄えする
5.購入者からのレビューが多い、またはレビュー点数が高い
6.ユーザーが購入してくれた理由をページ上に分かりやすく記載している
7.ランキングに入賞した実績が掲載されている
8.安定的に在庫が供給できている
9.配送スピードが早い

 

上記共通点は、売れる商品の共通点に近いですが、これらのポイントをしっかりとおさえることで、転換率が高いページを作り出すことが可能になるのです。

 

 

転換率を高めてからアクセスアップを目指す

取り扱い商品が多数あると、どの商品の転換率を上げれば良いかが分からなくなると思います。その場合は、全体の売上に対する売上構成比が最も高い商品に絞りましょう。それらの商品の転換率を数値化し、推移を観察してください。そして、どうすれば転換率が今以上に上がるかを試して下さい。転換率が高い商品ページの共通点を1つずつクリアーしていきながら、商品ページをブラッシュアップする事に専念しましょう。

 

転換率を最大限に高めることができて初めて、アクセス人数を増やすために広告を活用しましょう。転換率が低い時とは比べ物にならないぐらい、売上は成長するはずです。

 

ただし、アクセス人数増加のために広告を運営する上で注意点があります。広告費を投下すればするほど、アクセス人数も増えますが、広告を運用する上での大切な項目があります。それは、利益率です。

 

いくら転換率が高くなっても、広告費が嵩んで費用対効果が悪化に繋がると、何の意味もありません。利益率が低い商品の場合は、まずは少額から予算を組んでいき、損益分岐点をしっかりと理解した上で広告を活用していきましょう。さらに、広告の種類に関しても、掲載する商品との親和性が高いユーザーを集めることが出来るかどうかをしっかりと吟味しましょう。

 

 

客単価は隠し味のためのスパイス

転換率、アクセス人数の増やし方をマスターしたら、最後に客単価を上げるための戦略を考えます。例えば、複数購入で割引が受けられる、関連商品、ついでに買っておいても損はしない商品の提案など、ユーザーに対して同時購入することでメリットを最大限に高めるための理由に気付かせる工夫をしましょう。

 

あくまでも主役はそのページに掲載されているメイン商材であって、メイン商材より目立ちすぎないよう配慮する事も大切です。客単価アップのための施策は、料理で例えるなら「隠し味」的なポジションに留めておくことがコツです。

 

 

アクセスさえ集まれば売れるページを目指す

広告は、あくまでもアクセス人数を増やすだけの手段でしかありません。コストを掛ければ簡単に増やすことが出来るため、安易に手を出してしまう気持ちも理解できます。しかし、人目に触れることで売れる条件が整っていないと、何の意味も成さない、ただのコストの無駄遣いになってしまいます。一か八かでギャンブル的に広告を利用するのではなく、しっかりと売れるページに育て上げるための準備を整え、明確な根拠をもとに広告を運用できるようになりましょう。

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