新しい販売チャネル進出の心構え
最近、複数モール展開をしたいというお話をよく聞きます。すでに出店している既存モールの売り上げが伸び悩んでいたり、他の販売チャネルへ進出して新たな販売機会を模索したりと、店舗運営者の考えも方も時代とともに移りつつあるようです。
新たに販売チャネルを拡げると言えど、人員などリソースの問題でなかなか思うように話が進まないケースも多いようです。既存の販売手法にこだわることなく、新しい時代に合わせた売り方には対応していくためには、販売チャネルが多いほど選択肢は増えると言えます。今回は、そんな販売チャネルの拡大に向けてどのように取り組めばスムーズに新規販売チャネルへ進出できるかを考えてみたいと思います。
新規販売チャネル進出の壁
販売チャネルを拡大するにあたり足踏みするしてしまう最も多い理由が「人が足りない」ということです。今すぐ新しい人材が確保できないため、新規販売チャネルへの進出を先延ばしにしてしまう事情はよくある話なので理解はできます。確かに、新しいことに挑戦するためには人が必要かもしれません。しかし、それは「今までと同じように仕事をすること」が根底にあるからです。色々な事情があって人が雇えなくても、考え方一つで新たな販売チャネルへの参入障壁は低くなるのです。
新たなことに挑戦するための発想(最初に取り組むべき事)
新しいことに挑戦する上で一番最初に考えるべきことは「既存業務の改善」です。毎日、当たり前のように行っている日常業務でも、長年続けていると「このやり方がベスト」だと思い込み、改善しようとする発想すら湧いてこないことが多いです。「本当に今のやり方がベストなのか?」「他にもっといい方法はないのか?」「今使っているシステムやツールよりも良いものはないのか?」など、現在の業務内容を見直しから考えてみましょう。
この発想は売り上げアップを目指す上でも役立つ考え方です。例えば、今と同じルーティンワークのままで、仮に売り上げが2倍になったとしたら、仕事量も比例して2倍になってしまいます。そうなってしまうと、どこかで売り上げの成長にストップをかけなければならず、もたもたしている間に競合店に先を越されるという結果を招くかもしれません。
しかし、同じ人員で今以上に作業効率が向上すると、売り上げが伸びたとしても今と同じ時間、もしくは今よりも短い時間で作業を終わらせることができるようになるかもしれません。さらに、浮いた時間は新しい業務に費やすこという方向性も見えてきます。
作業効率が向上し、同じ人員で今以上の結果を出す。もしくは、これまでに取り組んでいなかった新しいことに挑戦できるようになれば、まさに一石二鳥です。とてもシンプルな事ですが、意外とこの発想を意識している人が少ないのが現状です。仮に経営者は理解できていても、実務を担っている現場のスタッフと意思の疎通が取れていななければ意識していないことと同じになってしまいます。
新規販売チャネルを進出のためにもう一つの選択肢
すでに業務改善を行っていて、それでも人的リソースが足りないのであれば、外注業者に委託するという選択肢もあります。それはそれで結構ですが、業務内容を把握することなく丸投げすることだけは避けたいです。最低限、外注業者との方向性の確認や意思の疎通は社内スタッフと同じようの取っていただきたいと思います。
新規販売チャネルへ進出した暁は?
新規販売チャネルへ進出したからと言って、それだけで売り上げが伸びるほどEC業界は甘くはありません。やはりチャネルごとの販売戦略は大切ですし、どのやり方が自分のお店にとって一番合っているかを見極めるには時間が掛かります。新規販売チャネルに進出した暁には、すぐに結果を求めず、中長期的に売り上げの推移を見ていきましょう。
また、もうひとつの最悪なパターンとして、「出店はしたけれども、放置状態」というケースもあります。これでは、せっかく出店しても固定費だけが掛かり、「もったいないの極み」と言えます。
自社運営、外注運営のいずれを選択したとしても、しっかりと愛情を注ぎながら新たな販売チャネル開拓に取り組んでください。
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