他店舗展開時代のプロモーション対策
Date:2015.09.30
目次
ネット販売を行っている以上、リスク分散、売上げ拡大を目指して複数モールへ出店している店舗様も多いことでしょう。楽天市場をはじめ、Yahooショッピング、Amazon、DeNAショッピングモール、ポンパレモール、ぐるなび食市場 、ヤマダモールetc…日本で出店できるネットモールは数多く存在します。それぞれのモールが、それぞれの戦略やプロモーションで顧客の囲い込みに日々、奮闘しています。
売上げの「山」ができるのは、イベントを開催しているモールだけ?
大手ショッピングモールでは、ポイント還元、セール、買い回り企画など、定期的にイベントを開催しています。イベント開催時にうまく乗っかれば、いつもより売上げが上が伸びます。複数モールへ出品している店舗様は、イベントが開催されたタイミングで、イベントが開催されているモールでのみ売上げの「山」ができると考えている人も多いでしょう。もちろん、キャンペーンがあったタイミングで、そのモールの売上げは伸びるのですが、最近では、キャンペーンを開催していない他のモールでも同じタイミングで売上げが跳ねるケースが出てきています。その裏では、どんな消費者心理が働いているのでしょうか?
優良顧客囲い込みの先に「特定モールへの定着化」が垣間見られる
大手ショッピングモールでは、顧客の定着を目指すためにポイント還元、会員限定セールなど様々な企画を実施しています。さらに、年会費を支払って加入するAmazonプライムなどの有料サービスでは、送料無料をはじめ、配送のスピード化、動画や書籍などのデジタルコンテンツの提供など、ユーザーはかなり手厚く待遇してもらえます。
モールからの恩恵に満足した顧客には、どのような購買習慣が身につくのでしょうか?
それは、、、
「どんな商品を買う場合でも、必ず会員である(贔屓にしている)モールで商品を探すようになる」
のです。
他モールでのイベント開催時でも、とりあえず覗いてみよう!!
例えば、楽天市場でも買い物はするけれど、普段はAmazonを利用することが多い顧客がいるとします。楽天市場では四半期に一度、楽天スーパーSALEという大規模なイベントが開催されます。楽天市場最大級のイベントなので、テレビ、電車の車内広告、Web媒体など、様々なメディアに露出させ一生懸命プロモーションを行います。
これらのプロモーションは商品を購入する切っ掛けとなり、ユーザーは楽天市場へとアクセスします。そこで欲しい商品が納得がいく条件(価格やポイント還元率など)であれば、そのまま楽天で買う顧客が多いというのが通説でした。(少なくとも今までは・・・。)
ところが、Amazonのサービスに魅了されたユーザーは、たとえ同じタイミングでAmazonでキャンペーンが開催されていなくてもAmazonへアクセスし、商品を検索します。買い物をする前に、いつも贔屓にしているモールへ、まるで習慣のように「とりあえずアクセスする」のです。そこで、楽天市と同じ条件であれば、そのままAmazonで買い物をします。
楽天で開催されているキャンペーンが引き金となって購買意欲をかき立てられ、結局はAmazonを利用するという「いつもの習慣」の方がシックリくるユーザーも多いのです。
すべてのユーザーがそうではないけれど・・・。
もちろん、上記の購買フローはすべてのユーザーに当てはまるとは限りません。全体的な比率で見れば、キャンペーンを開催しているモールで購入する顧客の方が多いかもしれません。しかしながら、いつも利用しているモールで購入したいというユーザーは確実に増えており、何でもそのモールで手に入れば理想的と考えている人も多いのです。実際に楽天市場でのキャンペーン開催時は、他のモールへのアクセスが増えることがあります。
せっかくの消費者の購買意欲が高まるタイミングなので、キャンペーン開催時には特定の店舗だけに注力するのではなく、他のモールでも同じように平行してキャンペーンを行ってみてはいかがでしょうか?ネット販売全体の売上げアップを目指すのであれば、決して無視できないトレンドだと言えますね?
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