PB商品の育て方

Date:2022.10.02
目次

※商品ページの作り込みは必須
※プレスリリースを活用する
※SNS、ニュース広告を活用する
※モール広告を活用する
※露出が増えさえすれば売れる環境を構築する

日々、ネットショップの運営を行なっていると、多くの人がPB商品の販売を検討したことがあるのでは?と思います。競合他店との価格競争に巻き込まれる事なく、自由に価格設定や利益率調整を行うことができる点において、PB商品はNB商品(型番商品)と比べて優れた利点があります。

 

 

しかし、すでに知名度があるブランドのNB商品と比較すると、PB商品は消費者にその存在と価値を理解してもらえるまでに手間と時間とコストが掛かります。今回はPB商品を売れ筋商品に育て上げていく上でのプロセスについて考えて見ましょう。

 

 

 

※商品ページの作り込みは必須

誰も知らないPB商品を世にリリースしたら、その良さを多くの人に知ってもらう必要があります。その上でまず最初に取り組むべきことは、商品の魅力を最大限に伝える商品ページを制作することです。社内で良いページを制作できるリソースがなければ、商品画像の撮影、ページの作り込み作業など、外部の専門業者へ委託することも視野に入れて考えましょう。

 

 

しっかりと作り込まれた商品販売ページは、最初は製作にコストと時間が掛かったとしても、後々お店の資産として残ります。また、将来的に商品が売れるか売れないかを左右する重要なコンテンツとなります。いわば対面販売で例えると、営業マンと同じ位置付けで、ページがお店のスタッフの代わりに商品の良さを伝えてくれる存在だと考えると、コンテンツの良し悪しはとても大事なポジションだと言えます。

 

 

良い商品ページ無くして、PB商品は決して売れることはありません。NB商品が売れる理由は、メーカーが投資して日々プロモーションを行う事で知名度を維持してくれているからであり、かつ、長年の消費者からの信用の積み重ねがあるから売れるのです。従ってNB商品は、それほど商品ページの質が高くなくても売れます。一方、PB商品に関しては、最初は知名度も消費者に対する信頼も何もありません。そんな状態で商品を育てていくためには、しっかりと商品の魅力が伝わる商品ページが必要となるのです。

 

 

 

 

※プレスリリースを活用する

商品の魅力が最大限に伝えられるページが完成したら、次は商品の存在をできるだけ多くの人に知ってもらうために様々な媒体を活用して情報を配信しましょう。多くの製造メーカーが最初に利用する情報配信方法の一つにプレスリリースがあります。最近では「PR TIMES」や「@Press」など、インターネットを通じて情報を配信する企業が多いですが、大手企業に限らず、ネットショップを中心に展開している小さな企業でも自社のPB商品を上記のプレスリリースサイトを利用して情報を配信する店舗が増えてきました。

 

 

プレスリリースは一般消費者を対象に情報を配信すると言うよりもむしろ、メディア向けの情報配信手段だと考えた方が良いでしょう。では、商品の存在を知ってもらいたい対象は消費者(エンドユーザー)にも関わらず、なぜ、メディア向けに情報を配信する必要があるのでしょうか?それは、メディアの情報拡散能力を活用して、代わりに効率良く商品の存在を知らせてもらえる可能性が高くなるからです。

 

 

雑誌やネットでの情報配信サイト、ニュースサイトは、常に消費者の関心を引く情報を探しています。その上で参考にする情報のネタ元として、プレスリリースを日々チェックしているのです。たとえば、たまたまプレスリリースを配信するタイミングと、雑誌やメディアが企画している特集の内容が一致したらどうでしょうか?運が良ければ無料でメディアの情報配信力を利用して多くのユーザーに商品を知ってもらえる可能性が高まります。

 

 

また、メディア以外にプレスリリースをよくチェックしているのが大手企業です。たとえば大手小売チェーン店からPB商品の取り扱いを依頼されたら、どうなるでしょうか?卸という形で一気に商品の販売数が急増する可能性が高まります。

 

もちろんこれらの事象は、そう頻繁に起こる事ではありません。しかしながら、どうせ情報を配信するなら、色々な可能性を想定しながら、ポテンシャルを最大限に引き出すよう取り組むべきです。

 

 

 

 

※SNS、ニュース広告を活用する

メディア向けの情報配信ツールがプレスリリースだとしたら、一般消費者向けに情報を配信する媒体としてSNSやニュース広告を活用しましょう。SNS広告として最もメジャーな媒体はInstagramとFacebookです。InstagramとFacebookの運営元は同じ会社(Meta社)なので、広告運用や費用対効果を確認するツールは同じものを利用して効率良く管理、運用ができます。また、それぞれが異なるユーザーを抱えているので、広告を併用することで様々なユーザーへ情報を配信することができます。

 

 

InstagramとFacebook広告の最大の特徴は、ユーザーの属性からターゲットを細かく絞り込んで、情報を見てもらいたいユーザーにピンポイントで情報を配信することが可能だという事です。性別、年齢、居住地はもちろんの事、趣味嗜好に関しても細かくセグメントすることで、費用対効果を最大限に高めるための設定を施すことが可能です。

 

 

一方、最近ではニュース配信サイトでの広告配信もメジャーになりつつあります。たとえばニュース配信アプリで多くのユーザー数を有するグノシーなども広告掲載サービスに注力しています。これまでのWeb広告で一般的だった検索エンジンの検索結果連動型の広告から、SNSやニュースによる広告配信が主流となりつつあるため、商品知名度アップの主な告知媒体として検討してみましょう。

 

 

 

 

※モール広告を活用する

PB商品を楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonなどで販売する場合は、各モールの広告を活用することを視野に入れましょう。大手ECモール内での広告掲載は、ユーザーに対して直接アピールすることで、購入を促すことが主な目的となります。モール内には様々な広告メニューがありますが、まずは広告結果連動型広告を中長期的に利用するようにしてみましょう。その際、少しでも費用対効果を最大化する事が重要となってきますので、クリック単価が低くても購買に繋がりやすいキーワードを模索しながら、ROASの最大化に努めてください。

 

 

 

 

※露出が増えさえすれば売れる環境を構築する

多くの人の目に付きさえすれば売れる商品であれば、思い切って様々な広告媒体を活用して露出を増やしさえすれば、商品は売れるようになります。ただし、そのためには商品自体が魅力的である必要があり、ユーザーに支持される高いポテンシャルを備えている必要があります。

 

 

そもそも商品開発の段階から、売り手の主観ではなく、ユーザーの客観的な嗜好を基準に商品を企画する必要があります。「売りたい商品」ではなく「売れる商品」を前提として市場調査をしっかりと行うことが、PB商品開発において最も重要であることを理解しておきましょう。

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