ネットショップ店長が学ぶべきこと
その姿は、まるで受験生のよう
あるネットショップを開店させた会社にお伺いした時の事です。
規模はそれほど大きくは無く、またメインの事業のオプション的な位置づけとして始めた通販事業。責任者も管理専任という訳にはいかず、自らも知識を持って携わらなければなりません。
私はその人の机を見て、驚きました。本がうず高く積み上げられていたのです。その光景はまるで受験生の机そのもの。少しバランスを壊せば大惨事になってしまいそうです。
本の内容は『絶対売れる! 通販■■』『ネットショップオーナー必見! ○○は▲▲』といったものばかり。聞けばそれまでネットショップや通販、またインターネットも仕事では全く経験した事が無いそうで、ネットショップ事業の責任者を任された事から勉強を始めたそうです。年齢もある程度上の方で、その会社でそれなりのポジションにもありました。そんな人がこれだけ熱心に真摯に新しい事に取り組むという事は、なかなかできません。たいへん感心する光景でした。
仕事の成功と勉強は、反比例
一方そういった本を書いている側、つまり一線で活躍しているネット通販やインターネットの人たちはどうなのでしょうか? そうやって本などを数多く読んで勉強しているのでしょうか?
「仕事を通して学んでいく」という言葉を、多く耳にしました。また非常に合点がいく話として
「仕事がうまくいけば当然忙しくなる。そうすれば勉強のための時間を取る事は難しくなっていくから、仕事を通して学んでいくしかない」
といった話を多くの方から聞きました。これは実際に本の執筆、ネットのコラム、セミナー講師を務める方たちの話です。
“売る”事は、理論や理屈ではない
ネットショップの目的は、商品を売る事です。どんなに優れたECサイトを作り上げようが、マーケティング理論やネットショップの知識を豊富に持とうが売れなければ失敗です。
この“売る”という行為は理論や理屈ではなかなか上手くいかない、厄介なものです。本やセミナーで言われた事をそのまま実践して売れるのならば、世の中の人ほとんどが成功者でしょう。
ネット通販はマーケティングであって、その姿はトライ&エラーの繰り返しです。ですから本やセミナーに載っている事を知識に留めず、自分のネットショップでぜひ実践してみましょう。そしてその結果にじっくりと向き合ってみましょう。それをもとに改善や新たな手法を組み合わせて、また実践してみるのです。
もちろん多忙にはなりますが、インターネットが出現するまではこうしたマーケティングの実践は容易にできませんでした。今はそれができる、”実務で学べる”良い時代なのです。
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