Amazonの販売戦略(2022年度版)

Date:2022.07.18
目次

※タイムセールに参加する
※FBAを活用して波動対策
※売れ筋商品ほど在庫を積む
※広告運用は反応が良い商品とキーワードを中心に
※目的に応じて販売戦略を考える

コロナ禍が2年以上経過して以降、Amazonの動きに変化が出てきました。コロナ特需によりECが大きく成長した去年、一昨年と比較して、売上を昨年対比でプラスに持っていくことが難しくなってきました。ECモールも今までと同じ戦略を実施するだけでは流通を増加させることが困難となり、販売戦略の一環としてセールを開催する頻度が高くなってきました。

 

 

Amazonに関しては、ブラックフライデーやプライムデーなどの大規模イベントが4半期に一度のペースで開催されていましたが、現在では1ヶ月から1ヶ月半に一度のペースでタイムセール企画が頻繁に開催されています。セール開催時には通常時(セール非開催時)よりも多くのユーザーがアクセスしてくるため、アスセス人数の増加に比例して売上も伸ばし易くなります。

 

 

今後もセールが開催される頻度はどんどん高くなると予想されるため、セール開催時を狙った販売戦略を考えていく必要があります。今回はAmazonのセール戦略について考えてみましょう。

 

 

 

※タイムセールに参加する

タイムセールに参加することで特集ページでの露出が増えて、確実に販売数増加に繋がります。タイムセールはその名の通り販売期間を設定し、その期間だけ通常より安い価格で商品を販売するキャンペーンです。最近ではタイムセールと並行してエントリーした後に一定金額以上の商品を購入することで、ポイント還元率が高くなるキャンペーンも同時開催されています。

 

 

タイムセールに参加する事で、通常販売数の1.5倍から3倍の売上が見込める(商品による)ため、出店店舗にとっては魅力的なイベントです。ただし、割引分に関しては店舗の負担となるため、利益率が低い商品は利益が確保しづらくなる事が最大の欠点です。これから育てていきたい商品、在庫が長期に渡り滞留していて早く在庫処分したい商品をさばく上でタイムセールは最適な戦略ですが、一時的に売上が欲しいからといって、割引しなくても売れている商品を割引してタイムセールに出品することはお勧めできません。なぜなら、タイムセールに参加しなくても、イベント開催時にスポンサープロダクト(検索結果連動型広告)を利用して検索結果上位に商品を表示させるだけで、いつもより商品の販売数は増加するからです。

 

 

わざわざ利益を削ってタイムセールに出品しなくとも、アクセスしてきた人の目につくプロモーションを実施することで販売数を伸ばすことは可能だという事を理解しておきましょう。タイムセール時にアクセスしてくるユーザーは、いつもより商品を安く買いたいと考えるユーザーが大半ですが、決して価格が安くなくても「せっかくだから、ついでに買っておこう!」と考えるユーザーも存在します。少しでもそんなユーザーを取り込む事ができれば、無駄に利益を圧迫しなくとも、売上を伸ばすことは可能なのです。

 

 

 

※FBAを活用して波動対策

タイムセールに参加する場合や、参加しなくとも広告を活用してセール開催時に販売数を伸ばしたいと考える場合は、FBAを活用して上手に波動対策を行いましょう。原則、自社出荷で賄っているお店は、セール時の急激な注文件数の増加に耐えられず、出荷遅延に繋がる危険性が伴います。Amazonの場合、商品ごとに設定しているお届け目安日数を超えて商品が届いてしまうと、配送遅延としてカウントされ、店舗スコアに悪影響を及ぼします。配送遅延率が一定数を超えてしまうと、最悪の場合アカウントが停止されてしまうリスクが伴います。せっかくたくさん商品が売れたのに、出荷が追いつかないがためにペナルティーを食らってしまわないよう、波動対策はしっかりと考えておきましょう。

 

 

 

※売れ筋商品ほど在庫を積む

セール開催時はもちろんのこと、セール終了直後にも在庫が切れないよう、売れ筋商品については多めに在庫を積むようにしましょう。セール終了直後は在庫を切らす店舗が多く、Amazonの直販商品も例外ではありません。競合店舗の在庫が切れるとどんな現象が起こるかというと、多少高い価格で販売している商品であったとしても、売れるようになるのです。カートさえ獲得してしまえば、多少、販売価格が高くても販売に繋がることが期待できます。AmazonはJANコードで商品が紐付けされており、複数の店舗が同じカートを利用する仕組みです。そして、その時に最も条件が良いお店がカートを獲得する仕組みです。

 

 

通常は販売価格が安いお店がカートを獲得しますが、在庫があることが前提となるため、在庫がないお店は自動的にカートは獲得できなくなります。他店の在庫がなくなり、自分のお店だけ在庫がある状態だと、販売価格を下げることなく商品が売れていく状況を作り出すことができます。そこまで想定してセール終了後まで在庫が切れないよう多めに確保するよう意識してください。

 

 

 

※広告運用は反応が良い商品とキーワードを中心に

タイムセールに参加せず、広告を運用るすことで露出を高めて販売数を伸ばす方法について触れましたが、その場合、少しでも広告の費用対効果を高めるため、広告に掲載する商品とキーワードを絞り込むことがコツです。広告に掲載する商品は、ズバリ売れ筋商品のみに絞り込んで、検索キーワードも最も反応が取りやすいキーワードのみに絞り込みます。キーワードを複数登録することで購入に転換する件数は増えますが、全体的な費用対効果の低下につながる危険性があるため、反応が最も取りやすいキーワードに絞り込む方が賢明です。

 

 

セール時に広告の費用対効果を最大限に高めるため、普段から広告を運用しながら、どの商品と、どのキーワードの組み合わせが最適化を検証しておきましょう。

 

 

 

※目的に応じて販売戦略を考える

タイムセール開催前になると、Amazonの営業担当からタイムセール参加のお誘いメールや電話が掛かってくる事があります。もちろん、タイムセールの性質をしっかりと理解しながら、将来への投資として考えるのであれば多少利益を削っても参加する意味はありますが、目の前の売上だけを求めて利益が確保できないのにも関わらずタイムセールに参加し続けることはナンセンスです。

 

 

繰り返しになりますが、、、

 

 

・在庫方の商品を短期間で消化する

・カートを育てて将来的に利益を取る上での先行投資として考える

 

 

以外の目的でタイムセールに頼る販売は敬遠するようにしましょう。

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