販売数アップのための着目点
皆さんは取扱商品の販売数アップのために、どのような点に着目していますか?正しい理論に基づいて販売戦略を推進していかないと、思うように販売数が伸びなかったり、利益が確保できなかったり、過剰仕入れによって在庫がダブついてキャッシュフローが悪化したりと、思いもよらぬ方向へと流されてしまう危険があります。今回は取扱商品の販売数を伸ばす上で重要なポイントを、優先順位の高い順から見ていきたいと思います。
市場ニーズ
商品の仕入れを検討する際に、まずは市場にどれだけのニーズがあるかを調査する必要があります。市場のニーズが高い商品は売ることが容易い反面、競争が激しく利益が確保しにくいことが予測されます。一方、市場のニーズが低いニッチな商材は競争が少ない反面、利益を確保しやすい事が考えられます。
いずれの商品を扱うにしても、市場にどれだけのニーズがあり、決められた期間内にどれぐらいの数量が販売できるかを事前に予測する必要があります。販売のポテンシャルが明確でない場合は、少量の仕入れからはじめ、販売実績に応じて仕入れる量を増やしていっても良いかもしれません。
市場のニーズを把握できない状態で、行き当たりばったりの仕入れでは在庫過多の悲劇を招きかねません。まずはモール内のランキングを定点観測することで、仕入れたい商品のニーズがどれぐらいあるかの見当を付けてから仕入れを開始するようにしましょう。
販売価格
販売価格は商品の売れ行きを左右する重要な要素です。価格の付け方次第で、その商品の販売数は大きく変わります。
販売価格を設定するときに、まず意識してもらいたいことは「市場価格」と「相場」です。自分が販売する商品(もしくは販売したいと思う類似商品)が、市場でどれぐらいの価格で販売されているかを把握しておく必要があります。さらに商品を仕入れる前の段階で市場価格が把握できていれば、なお理想的です。販売価格で到底勝負できない安値ですでに同じ商品を販売している競合がいれば、あえてその勝負には挑まないという選択肢も見えてきます。商品を仕入れた後に後悔するのでは無く、予め勝算があるかどうかを事前にシミュレーションしておきましょう。
されに、市場でユーザーから支持される価格はとても流動的です。市場での流通在庫数やユーザーのニーズの高さにより、適正な販売価格は日々変化していきます。一度価格を設定したら放置にするのでは無く、定期的に市場価格を調査しながら小まめに価格調整を行う癖を身に付けましょう。
商品ページ
商品ページは商品を販売する上で唯一のユーザーとの接点です。商品ページの画像、商品説明などを見て商品の購入を判断する人が多いという点において、商品ページは対面販売で言う営業マンと同じポジションにあると言っても過言ではありません。例えば同じ商品を同じ価格で販売しているお店が複数あったとした場合、ユーザーは綺麗で丁寧に商品説明がされているページで購入します。商品の良い点を説明することが下手な営業マンと、上手な営業マンとであれば、商品説明が上手な営業マンから購入する人の方が多いという原理と同じです。また、第一印象が悪い人よりも、良い人からユーザーは買いたいと思う心理とも似ています。
ネット販売において、商品ページは売れるか売れないかを決定づける重要な役割を果たしています。この点においては常に消費者目線から商品ページを分析し、「自分がユーザーだったら、どんなページだと買いたいと思うか?」を客観的に分析してください。なお、どんなページが良いページかが分からない場合は売れているお店の商品ページと自分のお店の商品ページとを比較し、どこに差があるのかを研究し、競合店のページとの差分を埋めていく努力をしましょう。
適正在庫数
当然のことではありますが、在庫が無ければ売上は作れません。しかし、この当たり前の事をしっかりと理解して適切な在庫がコントロール出来ているお店は、意外と少ないのが現状です。適正在庫とは、商品が欠品すること無く売上を最大化するための適切な在庫数です。その適正在庫を算出するためには、販売実績と発注してから入荷するまでのリードタイムから割り出す必要があります。その適正な状態を維持するために、日々の継続的な注意力が必要になります。販売数を伸ばしたいと考える商品の販売数推移を毎日確認ながら適正在庫数を維持することを心掛けて下さい。
プロモーション
市場ニーズの把握、適切な販売価格の設定、的確な商品ページ制作、適正在庫数の確保すべての条件が整った段階で、はじめてプロモーションを検討しましょう。これら4つの売れ条件整っていない状態での広告運用は、概して理想的な費用対効果は見込めません。最終的に人目にさえ付けば商品が売れる状況を整えてから、最後にプロモーション運用を行い、費用対効果を最大限に高める意識を持って下さい。
原則として、上記全ての条件をクリアしないと思い通りの販売数アップは見込めません。上記条件が整っていなくとも商品の販売数が伸びていく場合は、自分が気付かないうちにこれらの条件をクリアできているか、市場のニーズが知らないうちにアップトレンドになったかのどちらかです。結果オーライだとしても、このようなケースの場合は自分が考えた販売戦略と現実との間にギャップが生じます。従いまして、販売数が伸びている理由が何かを突き止める習慣を身に付けてください。意図的に販売数が伸ばせるようにならなければ、販売戦略には何の意味もありません。販売数を自由自在に操れるようになるまで、今回お話しした内容を繰り返し実践しながら販売数の最大化を目指して下さい。
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