ネット販売の基本概念

Date:2023.08.19
目次

※どの商品をメイン商材にするか?
※メイン商材が売れる条件を見極める
※その時々の適正在庫を見極める
※基本は消費者が欲しいと思う商品を最速で届ける事

ネット販売を始めて間もない店舗さん、売上が伸び悩んでいる店舗さんから相談を受ける際、ネットショップを運営する上で重視すべき着目点にズレを感じる事が多々あります。恐らく、相談する相手が悪かったのか、ピントがズレたコツを鵜呑みにして、販売戦略自体が明後日の方向を向いていたり、段階的にはまだ早いと思われるような戦略を追いかけているケースが良く見受けられます。

 

 

タイミングがズレている店舗さんに限って、広告運用やSEO対策に関する情報を熱心に収集されていますが、そもそも、アクセスが集まれば商品が売れる体制が整っているのか?が心配になってしまいます。もちろん、売上を伸ばす上で広告運用や検索対策が関係ないとは言いませんが、それよりも先に意識すべき事がたくさんあります。

 

 

今回は、販売戦略を考える上で、まず最初に何を考えるべきか?どんな事に意識を向けるべきかを見直してみましょう。

 

 

 

※どの商品をメイン商材にするか?

まず最初に、取扱商品の中で、どの商品をメイン商材にするかをしっかり決めましょう。メイン商材にすべき商品の条件として、消費者からのニーズが高いものであるかどうかを念頭において選別しなければなりません。メイン商材は、全体の売上構成比の中で最も高い比率を占める商品なので、売りづらい商品や、市場から求められていない商品は候補から外す必要があります。売り手の主観で「売りたい商品」を選定するのではなく、あくまでも、市場からどの程度求められているのか?に着目してメイン商材を選別するようにしましょう。

 

 

※メイン商材が売れる条件を見極める

メイン商材を選定したら、その商品の販売数を最大化できる条件を見極めましょう。売れる条件で最も重要な要素は販売価格です。自分が売りたい値段ではなく、いくらで値付けすれば売れるか?を見極めましょう。もちろん、利益が確保できない売価を設定する必要はありませんが、消費者が納得して購入してくれ、かつ、利益を確保できる価格でなくてはなりません。そして、仕入れ条件などを含め、その価格で販売し続けられる努力をしなければなりません。より安く仕入れるためにはどうしたら良いか?運営コストをカットすることで売価を安くすることはできないか?を日々、考えていく事が大切です。

 

 

その他、価格以外で消費者に支持してもらえる要素としては、配送スピード(翌日配送対応)です。多少、価格が高かったとしても、配送が早いという理由で商品を購入するユーザーはたくさんいます。例えば、土日祝や長期休暇中でも翌日に商品を届ける事ができる体制が構築できれば、競合他店と差別化を図れる事は間違いないです。

 

 

商品が売れる条件とは、「ユーザーが求めている事をいかに実現するか?」とイコールです。もちろん、できる事とできない事がありますので、見極めが必要ですが、できることから順番に取り入れていくようにしましょう。また、どんな事がユーザーから求められているかが分からない場合は、店舗レビューや商品レビューから消費者の要望を読み取りましょう。もし、自分の店舗のレビュー件数が少なくて参考にならない場合は、競合他店のレビューを参考にしてみましょう。

 

 

 

※その時々の適正在庫を見極める

シーズン毎に商品の販売数量は変動します。またイベント開催のタイミングによっても売れ行きは左右します。その時々に最適な在庫数を見極められるかどうかで、売上が最大化できるか否かが変わって来るのです。

 

 

在庫があれば確実に売れる事が分かっているのに、その商品が仕入れられずに販売機会を逃してしまうケースがあります。出店間もない店舗さんに起こりがちなケースですで、その時毎に必要な在庫数を見極めて仕入れる習慣を身に付けましょう。

 

 

 

※基本は消費者が欲しいと思う商品を最速で届ける事

ECビジネスの基本は、ユーザーが欲しいと思う商品の供給を安定させ、注文が入ったら的確に、最速で届けることに尽きます。この体制が整っていないと、いくら良い商品を販売しても、売上を最大化することはできません。

 

 

現状で365日翌日配送対象商品が最も多いモールは、間違いなくAmazonです。Amazonの倉庫は24時間365日稼働しており、注文したタイミングに合わせて最短で商品を届けてくれる仕組みが出来ています。出店している店舗も、Amazonの倉庫へ商品を納品することで、365日翌日配送に対応することが可能です。最近では、Yahooo!ショッピングはヤマトとの連携で、楽天市場は日本郵政との連携で出店店舗の商品を預かり、そこから出荷することで翌日配送を実現させるフルフィルメントサービスに注力しています。自社出荷なりのメリットが存在することは理解できますが、年間を通じて翌日配送に対応できる日数を増やすためには、人員確保などの問題から、どうしても限界があります。

 

 

少なくとも翌日配送サービスは、消費者からのニーズが最も高いサービスです。まずは、そのサービスが提供できる体制を、どう構築するかを最優先に考えていきましょう。

 

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