売上アップの近道は『凡事徹底』の繰り返し

Date:2021.07.19

長年EC業界に携わっていると、その時代に合った販売戦略は刻一刻と変化していることに気付きます。一方、長年、変わることのない不動のルールが存在することも事実です。

よく、こんな質問をされる店舗さんがいらっしゃいます。

「すぐに売上が伸びる施策は何ですか?」

もちろん、豊富な資金があり、広告に多くのコストを掛けることで短期間の間に売上が伸びる可能性はありますが、ユーザーに支持される要素が備わっていないと、一時的な成長に過ぎません。

20年以上EC業界に身を置いてきた筆者が、最近感じる「ECで売上を伸ばすために大切な事」は、凡事徹底です。ECのみならず商売の基本を理解していないと、決して継続的に売上を伸ばすことは出来ません。むしろ、その「当たり前の事」を継続して実践することで、必ず売上は伸びていくのです。

どんな行動を「凡事」と捉え、継続的に取り組んで行くべきかを考えてみましょう。

 

価格の見直し

商品の販売価格は売上を左右する最も重要要素です。型番商品を扱う店舗では特にその影響が顕著に表れ、数円単位の価格の違いで商品が売れたり、売れなかったりすることがザラです。非型番商品であっても、ネット販売の性質上、ユーザーは類似商品同士を並べて購入を検討することが容易で、余程の魅力が無い限りは、同じような商品であれば少しでも安いお店で買うケースが多くあります。

このように販売価格は、ユーザーの相場観によって、安いか?高いか?が判断され、結果、購入するか否かの判断基準となるのです。

よく、価格の付け方に悩まれる店舗さんがいらっしゃいます。どのように適正な値付けを決定すれば良いかが分からないと言うのです。そんな店舗さんの値付けでよくありがちなパターンが、仕入れ原価に対して何パーセントの利益を乗せるか?という算出方法です。もちろん、その値段の付け方であれば一定の利益を確保することは保証されますが、その価格で消費者が買ってくれるか、くれないかは別問題なのです。

オンリーワンの商品を扱っている場合は、その値付け方法で問題ありませんが、たいていの場合、競合他店が同じ商品や類似商品を扱っている場合が殆どです。ユーザーはそれらの商品を比較しながら購入を検討していると仮定した場合、商品の相場観を把握し、その相場に近い価格に設定しないと商品は売れないということになります。

また、商品の販売価格は、その時の時流によって流動的に変化します。市場に商品が溢れると価格は下落し、反対に少なくなると価格が上昇したりします。その時の状況に合わせて、柔軟に価格を調整することで、効率良く売上を確保することができるのです。

なお、競合他店が自社の仕入れ価格に近い売価で商品を販売している場合もあります。すでに仕入れた商品で在庫を持っている状態であれば、何とか売りさばく方法を考えないといけません。しかし、その状況で新たに仕入れるかどうかを検討できる状況であれば、その商品を仕入れないという選択肢の方が賢明です。

定期的に競合他店の販売価格を調査し、小まめに価格を見直して調整を行うことは、ネットショップにとって最も重要な仕事なのです。

 

在庫の見直し

商品が売れていくと、自社で抱えている在庫の数も変化します。また、その時のトレンドによって適正な在庫数も変化します。コロナ禍において商品の売れ行きや適正在庫数が読みづらい昨今ではありますが、だからこそ、過剰在庫に陥ったり、品切れによる販売機会ロスを最小限に抑えるために、在庫の推移は細心の注意を払う必要があります。

通常、適正在庫の算出は昨年同時期の販売推移を見れば判断できますが、コロナ禍では昨年の数値はあまり参考になりません。そこで、重要な指標となる基準は、直近の販売数の推移です。直近一ヶ月、直近一週間のデータを元に、小まめに発注を行うことが出来れば、在庫の最適化に繋がるはずです。

先が読みにくいご時世だからこそ、頻繁に直近の推移を見ながら、慎重に発注業務を行っていく習慣を身に付けましょう。

 

検索順位の見直し

特定キーワードの検索結果は、日々、変化します。さらに、大手ECモールでは少しでもユーザーが求めている商品を的確に提案しようと、新しい検索のアルゴリズムを定期的に導入しています。

売上を伸ばす上で、検索結果の上位に表示される方が有利であることは、紛れもない事実です。上位に表示されるに従い、商品ページへのアクセス数は増加し、購買へと転換する確率が高くなるからです。

今まで売れていた商品が突然売れなくなった時に、その商品の関連キーワードで検索すると、検索順位が下がっていることがよくあります。

なぜ、検索順位が下がったのか?下がった結果、売上にどんな影響を及ぼしたのか?を定期的に観察しましょう。

なお、検索のアルゴリズムは各モール共にトップシークレットなので、その詳細は分かりませんが、概して売れている商品が上位に表示される仕組みを採用しているモールが多いです。検索順位が下がって、売上が一時的に落ちた場合には、意図的にポイントやクーポン施策を実施して、販売数を短期間に伸ばす取り組みを試してみましょう。

 

仕入れ原価の見直し

販売価格に直結する要素として、仕入れ原価が挙げられます。仕入れ原価が安くなればなるほど、商品を安く販売しても利益が確保しやすくなります。

例えば、これまで当然のように一定の掛率で仕入れていた商品の販売数が大幅に増えたとしたならば、すかさず取引先と原価交渉をしてみましょう。ボリュームが増えることにより、仕入れ原価を安くして貰える可能性は高くなります。仮に、すぐに仕入れ原価を下げて貰えない場合でも、いくらの仕入れ高になれば、下げて貰えるのか?という情報を入手しておきましょう。

売上を伸ばしながら、粘り強く交渉することで、今までより有利に商品を仕入れることができる可能性が少しでもあるのであれば、ぜひ、仕入れ原価の見直しを意識してください。

 

商品ページの見直し

商品ページはユーザーが購入を決める上での唯一の接点です。言わば営業マンと同じような役割を果たす重要なコンテンツで、その良し悪しによって売上は左右されます。

商品ページの見直しを行う上で着目すべきポイントは、商品レビューです。商品レビューにはユーザーがなぜその商品を購入したか?そして満足したか?不満だったかを知ることが出来る大切な情報源です。

ユーザーが満足したポイントに関しては、定期的に商品ページへと追記して行ってください。一方、ユーザーが不満に思ったポイントに関しては、どうすればその不満が解消されるかを、商品ページ上で分かりやすく説明してください。

商品に対するユーザーニーズは日々変化しています。今のユーザーニーズにあったコンテンツを常にアピールできるよう、ユーザーの声を元に商品ページの見直しを行っていきましょう。

 

凡事徹底を習慣にする

今回取り上げた事は、ネット販売を営む上で当たり前の事ばかりです。しかしながら、この当たり前のことを忠実に、かつ、継続して実践できている店舗は、そんなに多くはありません。実は、意外とこれら凡事を徹底しているお店は、パワーセラーだったりするのです。

パワーセラーが当たり前に実施していることを後発店舗が出来ていないとしたら、その差が縮まることは決してありません。

まずは当たり前の事を、当たり前にできるようになって、そして初めてパワーセラーのやってることを少しずつ真似ていきましょう。凡事を軽視していると、一時的に売上が伸びたとしても、継続的な成長は望めないことをしっかりと理解しておきましょう!

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