アマゾンのセラーを取り巻く環境の変化

Date:2016.10.31

皆さんはアマゾンでの売られている商品がどのように出品されているかご存知ですか?一般的にはアマゾンが仕入れて直接、消費者に商品を販売する「直販型」、テナント(アマゾンではセラーと呼びます)がアマゾンに出店して商品を販売する「セラー型」、個人が商品を出品する「個人型」があります。今回はテナントアマゾンへ出店して商品を販売する「セラー型」の環境の変化について見ていきましょう。

 

 

 

※「待ちの販売」から「攻めの販売から」へ

これまではアマゾンへ出店している店舗はアマゾンの集客力を頼りに商品を販売するしか術がありませんでした。と、言うのも、アマゾン内には楽天市場やYahooショッピングにあるメルマガや広告など、店舗側からユーザーへ直接アプローチできるサービスが全くなかったからです。

 

ところが、最近になって状況が大きく変わってきました。メルマガ配信に関する仕組みこそ未だに整備はされていませんが、アマゾン内で商品をアピールするための広告メニューが急激に充実してきているのです。それにより出店しているセラーは「待ちの販売」から「攻めの販売から」へとシフトしていくことが可能となりました。

 

 

 

※アマゾンでの主な広告メニュー

アマゾンでセラーが利用できる広告メニューは大きく分けて2種類あります。

 

1.スポンサープロダクト

アマゾン内での検索キーワード連動型広告です。事前に登録したキーワードでユーザーが検索した場合、検索結果に商品のリンクを表示してくれます。Googleでいうアドワーズ広告のようなもので、ユーザーが特定のキーワードで検索した場合、検索結果の下(ページ下段部分)に商品を表示させる広告です。表示された広告はクリックされた場合のみ課金されるPPC(ペイ・パーク・リック)形式で、そのクリック単価はキーワード人気によって異なります。人気が高いキーワードになればなるほどクリック単価は上がります。その点につきましても、アドワーズ広告と仕組みは同じと言えます。

 

広告の効果測定につきましては管理画面から確認することができるので、反応が取れているキーワードと取れていないキーワードを簡単にチェックすることが可能です。リリースされてからまだ間もない広告メニューなので、Googleのアドワーズ広告などに比べて広告費が安いのが特徴です。

 

 

2.ディスプレイ広告

アマゾンの検索結果に表示されるバナー広告です。スポンサープロダクトとの大きな違いは表示される場所です。スポンサープロダクトは検索結果のページ下段部分に表示されるのに対し、ディスプレイ広告は検索結果の上段部分に表示されます。また、スポンサープロダクトは検索結果に商品リンク(商品サムネイル画像入り)を表示するのに対して、ディスプレイ広告は任意のバナーを表示することができます。バナーのリンク先には複数の商品を一覧で表示させることが可能なので、関連商材を一度に複数個ユーザーにアピールすることができます。

 

また、ディスプレイ広告の表示場所は検索結果上段部分のみならず、ライバル店舗が掲載している商品ページ右下部分にも表示できますので、競合他店の商品を購入しようとしているユーザーに対して自社の商品をアピールできる特徴があります。大きい効果が見込める広告なので、費用はスポンサープロダクトよりも高めに設定されています。

 

 

 

※配送強化

注文した商品の配送が速いことで定評があるアマゾン。自社直販の商品(アマゾンの倉庫から発送される商品)は、年々、その配送スピードが速くなっています。アマゾン直販商品の配送スピードについてはプライムマークの表示や、「あと何分以内に注文すると、いつ配達可能です」といったカウンターの表示でユーザーに対して効果的に告知されます。しかしながら、セラーが自社で出荷する商品に関しては、仮に速い発送が可能だったとしても、そのこと自体をユーザーにアピールすることがこれまでは困難でした。(セラーがアマゾンFBAを利用して、アマゾンの倉庫から商品を発送する場合を除く)

 

ところが、最近ではセラーに対しても配送の速さをアピールするためのメニューがリリースされています。それが、「マケプレお急ぎ便」です。いわば、楽天市場の「あす楽」やYahooショッピングの「あすつく」のようなサービスで、注文翌日の配送を約束するサービスです。いずれも「いつまでに注文すると、いつ配達可能か?」をアピールする上で有利なカウンターが表示され、自社配送にも関わらずユーザーに対して配送のスピードを効率的にアピールすることが可能です。

 

さらに、自社配送にも関わらずプライムマークを表示させることができる「マケプレプライム」というメニューメニューも新たにリリースさました。「マケプレお急ぎ便」と並んで配送のスピードをユーザーにアピールするサービスですですが、利用するためには厳しい審査基準があり、どの店舗でも利用できるサービスではありませんのでご注意ください。

 

 

 

※プライム会員増加に伴う新規顧客の囲い込み

ここ最近、アマゾンではテレビCMを積極的に活用するなどしてプライム会員の新規獲得に力を入れています。年会費3,900円を支払うことで、アマゾンビデオ、アマゾンミュージックが見放題聴き放題、さらに通常1回の配送のにつき360円掛かる「お急ぎ便(翌日配送)」が何回でも使い放題となる魅力的なサービスを受けることができます。

 

実はこアマゾンプライム会員は他の大手ショッピングモールの会員よりも所得層が高い人が多いと言われています。頻繁にネットで買い物をする比較的裕福なユーザーにとっては、配送が速いことは最もメリットが高いと感じられるサービスなのかもしれません。それにビデオや音楽が使い放題の娯楽性が高いサービスがミックズされると、まさに「鬼に金棒」と言ったところです。

 

 

アマゾンの日本でのプライム会員数はすでに600万人を超えており、破竹の勢いで増え続けていると言われています。素速い配送に価値観を感じるユーザーは購買意欲も高く、プライム会員のユーザー数増加がアマゾンでの売上に直結していと言っても過言ではありません。すでにセラーにとっても多くの恩恵を受けられる将来有望な市場として認識されつつあります。

 

今後、さらなるプライム会員数の増加に伴い、アマゾン今以上に魅力的なマーケットとして成長していきそうな気がします。