お店のコンセプトを考える
※商品軸
※ジャンル軸
※客層軸
ネットショップを営んでいると、売上規模の拡大に伴ってお店の方向性やコンセプトを見つめ直すタイミングが訪れます。
売上規模が小さい間は、仕入れが簡単な商品を集中的に販売するだけで売上が伸びていきます。その商品を求めるユーザーをメインターゲットにしていれば最小限の商いとして成り立ちますが、更に売上を伸ばして会社を成長させるためには、ユーザーにとって分かりやすい「お店のコンセプト」が必要になってきます。
ユーザーにとって分かりやすいコンセプトとは、どのように決めていけば良いのでしょうか?
※商品軸
取り扱い商品の中で特定商品(もしくは特定商品カテゴリ)の売上構成比が大きい場合には、その商品の品揃えを強化して専門店を目指すのも良いでしょう。例えばスマホ関連商材を扱うお店を運営していて、圧倒的に売れている商品がスマホケースだとします。その場合、スマホケースの品揃えを他店より強化することで、ユーザー対して「スマホケースの品揃えが豊富なお店」という印象を与えることが出来ます。
スマホ関連商材を扱う店舗は多く存在し、資本力が強力な大手企業も参入しています。そんなすでにレッドオーシャン化している市場では、総合的な品揃えを強化して競合に立ち向かうことは容易いことではありません。
強豪がひしめく激戦ジャンルにおいては特定の商品軸にターゲットを絞り、それらの商品の品揃えを強化することで「専門店」を目指す戦略が最も賢明と言えます。今売れている商品でも良いですし、他店が力を入れていないニッチなジャンルを攻めるも良いでしょう。特定カテゴリの品揃えを強化することで、その商品を買いたいと思うユーザーにとって「第一想起」のお店になれば、自ずと固定客は増えていくはずです。
※ジャンル軸
ジャンル軸は特定のジャンルに特化した商品の品揃えを強化する考え方です。例えば、食品を扱うスーパーを営んでいる場合、関連性が低い商品を数多く取り扱うよりも、関連性が高い商品を扱った方がユーザーに覚えてもらい易くなります。世界各国の食材を扱うよりも、フランスの食材、イタリアの食材、ドイツの食材、タイの食材、インドネシアの食材、ベトナムの食材など、その国々の食材に特化して取り扱った方が消費者にとっては分かりやすいお店となります。その国の食材として消費者が広く認知している商品の品揃えを強化することで「○○の国の食材の品揃えが豊富なお店」として印象に残りやすくなります。
一本筋が通ったジャンルに沿っているお店であるか否かは、消費者の記憶に大きく左右することを覚えておきましょう!
※客層軸
商品軸、ジャンル軸と相反する発想かもしれませんが、特定の客層だけを対象に商品を販売するのであれば、その対象に合った商品群を強化する方法もあります。
例えば20代の女性をターゲットに絞った場合、コスメティック商材、ファッション商材、食品が混在したお店は成立しますし、50代の男性にターゲットに絞った場合、生活家電、パソコン関連商材、カーアクセサリー、ファッション商材が混在するお店は成立するはずです。
ただし、客層軸で品揃えを強化する上でのポイントは、実際に来店する顧客層をしっかりと調査し、その人達がどんな商品に興味があるかを的確に把握する必要があります。
特定の客層がどんな商品に興味があるかを調べることは一見、難しそうに思えますが、実はそれほど難しい事ではありません。まずは自分のお店で商品を購入したユーザーのレビューを性別&年代別に読み漁って、ターゲットにしようと考えている顧客属性のニーズに見当を付けます。もし、自分のお店でのレビュー件数が少ないのであれば、競合他店のレビューを参考にすることで、様々な意見を吸い上げることができます。ターゲット層のニーズが理解出来れば、後はそのニーズに合った商品の品揃えを強化すれば良いです。
ただし、せっかく特定のターゲットにセグメントした品揃えを強化するのであれば「○○代の男性<もしくは女性>が欲しがる商品の品揃えが豊富」というお店のコンセプトはアピールした方が良いです。特定の客層にセグメントしたからと言えど、お店側が自ら情報を発信しなければ、お店の特性に気づいてくれる人はそんなに多くはいないことを認識しておきましょう!
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