ECスタッフの育て方
※売上をチェックする
※ランキングをチェックする
※他店の動向をチェックする(他店のレビューチェック)
※重要案件の意思決定はトップが行う
※大事な事は基本作業の繰り返し
ネットショップを営んでいる会社は、最初、社長が1人で立ち上げて、売り上げの成長とともに規模が大きくなってきたお店が多くあります。ある程度の規模になってくると、運営を効率化する必要があり、人員を増強やシステムの導入など、環境を整えていく必要性が出てきます。
環境整備を進めていく上で、避けて通れない業務がスタッフの教育です。創業者が試行錯誤を繰り返しながら培ってきた経験やノウハウを的確にスタッフに伝える事は、なかなか骨が折れる作業です。ネットショップを健全に運営していく上で、大切なことをしっかりとスタッフに伝えていかないと、組織として規模が大きくなるにつれ、生産性の低下にも繋がりかねません。
では、ECスタッフを教育していく上で、どんな事に着目しながら実践していけば良いのでしょうか?職種により必要な知識は異なりますが、できれば現場を仕切る立場の人には理解しておいてもらいたい事とは、どんな事でしょうか?何となく頭では分かっていても、上手くまとめられない方もいらっしゃると思いますので、今回はECスタッフを育てていく上で大切なことについて考えてみましょう。
※売上をチェックする
毎日の売上をチェックすることは、必須業務です。スタッフ各自、自らが管理画面上で売上をチェックする習慣が身につけば理想的ですが、なかなかその域まで達する事は難しいのが現状です。その場合、少なくとも毎朝のミーティングなどで、すべてのスタッフに売上を共有するようにして売上に対する意識を高めるように促しましょう。売上の推移を理解できていないと、自分のお店の状況が理解できず、スタッフが不安を抱えてしまう事態を招きかねません。どんな状況であれ、現状を共有しながらチーム一丸となって売上を伸ばすチームワークを養いましょう。
売上はお店の状態を判断する上で重要なバロメーターです。また、売上が伸びたり、下がったりした時に、その理由も合わせてスタッフが理解できるようにしましょう。「セール開催の影響で売上が伸びた」「売れ筋商品の一時欠品により売上が下がった」など、なぜ、その状況になったのかを理由と一緒に結論付ける習慣を身につけるよう意識付けしていきましょう。
※ランキングをチェックする
市場のトレンドを把握する上で情報の宝庫となるのが、ランキングです。今売れている商品や、販売価格の相場が一目で見ることができます。また、どのお店が自分のライバルなのか?など、どのお店をベンチマークの対象にすれば良いかも一目瞭然です。
少なくとも、店舗において売上構成比が高い商品、また、販売個数が多い商品については、毎日、ラインキングをチェックするように促しましょう。ランキングが他店と入れ替わった時、「なぜそうなったか?」の理由を、こじ付けでも良いので見つけ出す習慣を身につけるよう促していけば、販売戦略の立案にも役立てることができます。一方、競合他店がなぜ自分のお店よりよく売れているのか?その理由が分からない状態であれば、何も手の施しようがないので、しっかりの今の状況を理解できるよう、日々、情報収集に心がけましょう。
※他店の動向をチェックする(他店のレビューチェック)
売上の推移は、競合他社の動向によって影響を及ぼします。従いまして、競合他店がどんな戦略を実施し、消費者は何に魅力を感じてどのお店で買い物しているのか?その理由を探る必要があります。競合他店で商品を購入したユーザーの購入理由を知る方法は、そのお店の商品レビューと店舗レビューを確認すると良いです。レビューはユーザー心理を読み解くための絶好のコンテンツで、購入した理由のみならず、購入した後に気に食わないと感じた不平不満なども書かれています。購入した際に「良かった」と回答しているユーザーが評価しているポイントを自分のお店にも取り入れると、ユーザーの支持が得られやすくなります。また、ネガティブな意見を目にした場合は、その事に気を付けて改善することで、ユーザーの満足度を向上させる事ができます。
もちろん、最初に確認すべき事は自分のお店のレビューをチェックする事ですが、競合他店の方が販売実績があり、レビューの件数も多い場合は、他店のレビューを参考にする事で消費者の心理を効率良く確認する事ができます。自分のお店で購入したユーザーレビューばかりに意識が向きがちですが、他店のレビューであったとしても消費者の心理は読み取ることができるのです。理想としては現場の方々が自らレビューを日々チェックする習慣が身に付けば良いですが、そのレベルに至るまでは、トップ自らがユーザーの声に耳を傾け、スタッフに共有する事を心掛けてみましょう。
※重要案件の意思決定はトップが行う
現場のスタッフに業務を任せた後、全く口出しをしない方がいらっしゃいます。もちろん、任せたならば口出しされない方がスタッフにとっても仕事がしやすいですが、時として大きな損失に繋がったり、場合によっては取り返しが付かない失敗を犯してしまうリスクが伴います。現場のスタッフに業務を任せるにしても、お金、人事、法務に関わることは、必ずトップが判断するようにしましょう。問題の対処法を考えるのは現場のスタッフでも良いですが、実行する前に必ずトップに相談するフローを構築しておきましょう。
概して、仕事ができる人に限って独断で実行する人が多いので、気が付けば取り返しが付かない事になっていたと後悔しないよう、報告、連絡、相談を徹底するように心掛けましょう。
※大事な事は基本作業の繰り返し
現場のスタッフが成長するために大切なことは、経営者が日々繰り返し行なってきた作業を同じように行うよう習慣づける事です。もちろん、経営者にしか判断できない重要な事はたくさんありますが、少なくともけ健全な店舗運営を現場の人の協力を得ながら進めていくためには、ECの仕組みをしっかりと理解してもらう必要があります。その仕組みを理解するための行動を身に付けてもらうことが、ECスタッフの教育において最も重要な事なのです。
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