PB商品の開発
ネット店舗運営を続けていると、いつか自分のお店専用商品を開発したいと思っている方もいるでしょう。他店との差別化を図るためにプライベートブランド商品(PB商品)の製造販売は、売り上げ規模の増加とともに、多くのお店で議題となるプロジェクトの一つです。
ひとえにPB商品の開発と言えど、ロットの多さや商品の認知度向上のためにかかる時間やコストなど、越えなければいけないハードルはたくさんあります。PB戦略を成功させるためには、どのようなことに着目して取り組んで行けば良いのでしょうか?
今回はPB商品の取り扱いについて考えてみましょう。
PB商品のメリット
PB商品の最大のメリットは、競合他社が販売する事ができないので、その商品の販売を独占できるということです。他社が販売できないので価格競争に巻き込まれることもなく、販売価格も自由に設定できるため、仕入れ商材に比べて利益率を高く設定する事ができる利点があります。
他社で販売していない商品ゆえに、市場を独占することが可能なのです。
基本的に自社の要望通りに商品を生産することができるので、市場ニーズがあっても世の中に存在しない商品を一から創ることで、ユーザーの潜在ニーズに直接、かつ独占して訴求することができます。
PB商品のデメリット
メリットだけをみると、やらないと損だと思いがちですが、もちろんPB商品を扱う上でのデメリットも存在します。一番のデメリットは、概して製造ロットが大きいという事です。十分な利益を確保するためには、たくさん商品を製造して生産コストを下げなければいけません。そのため、商品製造時点での初期投資が嵩むため、十分な資金が必要になってきます。
さらにPB商品の場合、原則買取となりますので、型番商品などで稀に対応可能な「返品」が一切できず、仕入れた商品は最後まで責任を持って売り切らなければなりません。また、大量に生産した商品は、在庫として保有する必要があるため、広いスペースの保管場所が必要になります。
多くの在庫を抱えるだけの豊富な資金と場所がなければ、PB商品は扱えないことを事前に理解しておきましょう。
PB商品を売るコツは?
PB商品が売れるための条件として、その認知度をいかに上げるか?が重要なポイントとなってきます。少しでも多くのユーザーの目に触れるよう、広告を活用する必要があります。さらに、広告を活用してアクセス人数を稼いだとしても、その商品の良さを最大限に表現できる商品画像、商品説明が必要になってきます。
PB商品は、すでに存在する既存の類似商品よりも価格を安くするだけでは売れるようにはなりません。商品ページを目にしたユーザーが商品自体のバリューを的確に感じることがなければ、PB商品は売れるようにはならないのです。
基本的に「模倣品」として疑わしい目で商品を見るユーザーも少なくないため、商品の良さを第三者的な視点から説明役割を果たす商品レビューは、型番商品以上に重要なコンテンツとなってきます。その点で、商品レビューをいかに集めるか?を戦略的に考えなければなりません。
長期スパンでじっくりと取り組む事が大事
売れ筋商品にまで無事育ってくれれば、市場を独占できる上に高い利益率を誇る「お店の救世主」になることは間違いないです。しかし、通常、PB商品は一朝一夕では売れるようになりません。ユーザーに認知してもらい、その良さを実感したユーザーが商品レビューに書き込んでくれて、そのレビューを見たユーザーが購入しているという流れが構築できるまでには、かなりの時間を要します。その間、PB商品を仕入れたお金の流れは止まってしまうため、キャッシュフロー悪化のリスクを伴います。
まずは商品を開発する初めの段階から、その商品の市場ニーズをしっかりと分析し、類似商品がすでに市場に出回っている商品があるのであれば、その商品の販売実績をもとに、どれぐらいの期間で、どれぐらいの数量が売れていくのか?を把握しなければなりません。
何となく売れそうだからという曖昧なきっかけでPB商品の開発、取り扱いに着手すると、大きな痛手を負ってしまいます。
安易な気持ちではなく、市場調査の結果、確固たる自信が持てるのであれば、ぜひ、挑戦して頂きたいと思います。
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