2018年大手3大モール動向予測
2017が間もなく終わり、新しい年2018年が始まろうとしています。今年も色々な動きを見せたEC業界。2018年はどうなるのでしょうか?筆者の独断と偏見で占ってみようと思います。
楽天市場
2017年11月13日に発表された四半期決算資料と、直近で発表された情報に基づいて楽天市場の2018年の動向を予測してみましょう。最近の楽天市場は、新規広告ビジネス(電通との提携)、金融ビジネス(クレジットカードや銀行)、通信ビジネス(第4キャリアとして名乗りを上げる)、大手家電量販との提携(ビッグカメラ)など、積極的に新規事業の拡大に注力しています。もちろん、これらの新規ビジネスへの取り組みは楽天市場の利便性を向上させる一助になる可能性はありますが、マーケットの開拓にはある程度の時間が掛かることが予測されます。
肝心の市場戦略に関しては特に目新しいものは見当たらず、新規ユーザー獲得に苦戦を強いられる可能性は否めません。売り上げ規模がまだ小さい店舗においては、楽天市場を贔屓にしている優良顧客を相手にまだまだ売り上げを伸ばす余地は残っていると思います。しかし、すでにパワーセラーとして成長したベテラン店舗の間ではユーザーの取り合いが加速し、売り上げ確保がますます厳しい状況になることが予測できます。しっかりと市場を把握したうえで、商品戦略や販売戦略を考えて実践していくことが生き残っていく最良の手段だと思います。
アマゾン
プライム会員の増加に伴い、動画や音楽配信、更には配送クオリティーの高さを武器に着実にユーザー数を増やしているアマゾン。特にホリデーシーズン中の集客力は抜群で、12/8-12/11の日程で開催されたサイバーマンデーセールではかなり注文が殺到したと推測されます。(ホリデーシーズン中で最も注文が多かった日が12/10で、510万個以上の注文があったようです。ちなみに、売上金額は非公開です。)
ユーザーの利便性向上を最優先に順調に売り上げを伸ばしてきているアマゾンは、若年層や富裕層から圧倒的な支持を得ています。ビルゲイツを抜いて世界一の富豪になったアマゾンの創始者ジェフ・ベゾスは、その豊富な資金を最大限に活用し、2018年も日本で大暴れすることは間違いないでしょう。
Yahooショッピング
他モールと比較して圧倒的に高いポイント還元率を誇るYahooショッピング。親会社であるソフトバンクとの連携を強化し、順調に売り上げを伸ばしています。(2017年10月に発表されたIR情報では第二四半期の流通総額は1,407億円で、昨年同四半期比で39.1%増となっています)ソフトバンクスマホユーザーを「毎日ポイント10倍」などの施策で優遇する戦略が奏功しており、プレミアム会員の取扱高比率はYahooショッピング全体の72%と、全体の流通額を大きく牽引しています。今後も大手キャリアの傘下である強みを生かしていきながら、2018年も大きく売り上げを伸ばすしていくと予測されます。
2018年のキーワードは「売り上げを分散しながらの成長」
時間、お金、人材などのリソースを同じように割いたとしても、売り上げの伸び方は各モール様々です。取り扱う商材や販売価格によっても左右されるので一概には言えませんが、2018年は売り上げが伸ばしやすモールへ優先的にリソースを配分し、効率の良い売り上げ向上策を考えていきましょう。理想は「売り上げを分散しながらの成長」。特定のモールにこだわらず、会社全体の売り上げをどうすれば効率よく伸ばせるかが成功のカギだと言えます。
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