加速する大手モールID決済サービスの普及
昨年の後半から大手ショッピングモールのIDを利用した決済代行サービスが更に身近なものになってきました。自社サイト運営におけるID決済はAmazonが先駆けてサービスを公開していましたが、 今年に入ってからネットモール最大手の楽天市場もID決済の取り扱いを広げていくというニュースが飛び込んできました。当フォーラムでも過去にID決済を特集したことがありましたが、今後、ECに大きな影響を与える可能性が高いので、改めてピックアップ致しました。
大手モールのID決済代行サービスが広がっていくことでEC業界はどのように変わっていくのでしょうか?ID決済の最新のトレンドを見ながら、その近未来を占ってみましょう!
参照)
簡単・安心・便利!「ID決済」
https://netshop-studio.com/know-how/detail284/
参照)
「楽天ID決済」、ショッピングカートASPサービスの4社が導入
http://corp.rakuten.co.jp/news/press/2015/1225_01.html
ID決済とはいったいどんなサービスなのか?
そもそも「ID決済」とは何でしょうか?一言で言うと「大手ネットモールによる決済代行サービス」です。ID決済について改めて詳しく見ていきましょう。
楽天市場やamazonに会員登録する際、皆さんはどんな情報を登録しますか?名前、住所、クレジットカード情報など、商品を購入する上で必要な情報は一通り入力するはずです。一度、これらの情報を入力しておくと、次回以降はID(通常はメールアドレス)とパスワードを入力するだけで簡単に買い物ができるようになります。
この利便性を生かして、大手モール以外で買い物をする場合(例えば、自社サイトなど)に楽天やアマゾンのIDとパスワードでログインして決済を済ませることができます。この仕組みを「ID決済」と言います。
ID決済のメリットとは?
ID決済の最大のメリットは「カード情報をあちらこちらのサイトへ登録する必要がなくなる」ということです。本来、ネットショップの決済方法でクレジットカード決済を選ぶ場合、注文するサイトごと(もしくは店舗ごと)にカード情報を入力する必要があります。カード情報を複数のサイトに登録することを毛嫌いする顧客も多く、これが自社サイト運営においての最大の壁とも言われていました。
ところが、普段利用していて馴染みがある大手モールのIDとパスワードだけで買い物が完了すればどうでしょうか?カード情報やお客情報をいちいち入力する必要がない分、顧客にとっての安心感は増します。
この安心感を顧客に与えつつ、決済代行を行ってくれることが「ID決済」の最大のメリットです。
ID決済に対応しているカートシステム
自社サイト(独自ドメイン)でID決済を利用すると思うと、カートサービス自体がID決済に対応しているAPSサービスを選ぶ必要があります。各ID決済サービスに対応している(もしくは対応予定の)主なAPSサービスは以下の通りです。
amazonログイン&ペイメント
Futureshop(http://www.future-shop.jp)
楽天ID決済
Futureshop(http://www.future-shop.jp)
カラーミーショップ(http://shop-pro.jp)
MakeShop(http://www.makeshop.jp)
たまごリピート(http://tamago.temonalab.com)
実際、どれだけの効果が見込めるのか?
取扱商品や価格帯、現在の売上げ規模に応じてまちまちですが、ID決済を導入することで、新規顧客の開拓に繋がることは間違いないと言えます。筆者が長年担当している店舗様で、amazonログイン&ペイメントを導入した途端、新規購入客が大幅に増えたと言う実績もあります。導入1ヶ月で全体の決済方法の1割がamazonログイン&ペイメントを選択し、その顧客の8割が新規購入客であったという結果も出ています。普段使い慣れているモールのIDとパスワードだけで決済ができると言うことは、顧客にとって大きな安心感を与えているという証だと言えます。
ID決済は、もちろん有料のサービスとなりますが、費用面ではそれほど高くなく、導入することによるデメリットは殆どありません。それで新規顧客の流入が期待できるのであれば、導入を検討するしかありませんね?
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