Amazonの販売戦略(非型番商品編)

Date:2023.03.04
目次

※広告による露出は必須
※ページコンテンツを充実させる
※ブランド登録
※タイムセールへの参加

前回はAmazonで型番商品を販売する戦略について考えてみましたが、今回は非型番商品の販売について見ていきましょう。すでにブランド名や商品名が有名で認知度が高い型番商品と比較して、非型番商品はブランド名や商品名で検索してもらえる機会が少なく、ユーザーに見つけてもらいにくい事が最大の欠点となります。まずはユーザーの目に触れる方法を考えないと、商品購入に至る事はありません。

 

 

「どうすれば商品をユーザーに見つけてもらう事ができるか?」「見つけてもらった後に購入へ至るためには何が重要か?」に焦点を絞り、販売戦略を考えていきましょう。

 

 

 

※広告による露出は必須

非型番商品の場合、検索結果連動型広告の導入は必須と考えてください。よく、商品名や商品ページ内でのキーワードを登録するだけでSEO対策の効果を計測する方がいますが、Amazonの検索結果において上位表示される上で重要な事は、検索キーワードよりも、むしろ、販売実績と配送スピードです。さらにユーザーからのレビュー件数が多いと、転換率が高くなります。もちろん、商品ページ内に検索結果でヒットさせたいキーワードが入っている必要はありますが、検索結果の順位を決めるアルゴリズムは、また別の要素です。

 

 

Amazonの検索結果に表示される商品は、検索したユーザーが探している商品との親和性が高くなければいけません。ユーザーの立場からすると、商品を検索した際に、全く販売実績もユーザーレビューもなく、配送スピードも遅い商品は購入したいとは思わないでしょう。販売事績が多かったり、配送スピードが早かったりと、ユーザーが購入して満足してもらえる可能性が高い商品が検索結果上位に表示される事はユーザー心理からすると理に叶っているのです。

 

 

非型番商品の販売を開始してすぐにユーザーの目に触れさせるためには、広告を活用して検索結果の上位に表示するしか方法がありません。従いまして、広告による露出は必須として考えるべきです。

 

 

 

※ページコンテンツを充実させる

楽天市場やYahoo!ショッピングと異なり、AmazonではHTMLを駆使した複雑な商品ページを組む事はできません。サムネイルをたくさん登録して商品の魅力を伝える事はできなくないですが、1枚目に表示されるサムネイルは背景が白抜き画像でなければいけない、多くのサムネイルを見るためには画面をスライドする手間が掛かるなど、どうしても商品の魅力を伝える上で表現力が制限されてしまう欠点があります。その欠点を補う方法として挙げられるのが、商品紹介コンテンツ管理(以下、Aプラスと表記します)の活用です。

 

 

Aプラスではページの自由度は制限されるものの、商品のイメージ画像とテキストを活用して商品ページを作成することができます。既存テンプレートからデザインを選び、素材をはめ込んでいくだけの簡単な作業でページが作成できるため、HTMLなどの知識がない人でも簡単にページ編集ができます。作成したページは自動的に最適化されてPCとスマホの両方に自動的に表示されます。機能が制限されてるとはいえ、ユーザーに商品の魅力を最大限伝えるためには有効なツールですので、ページコンテンツを充実させるために活用しましょう。

 

 

 

※ブランド登録

もし、商標を取得しているオリジナルブランドがあるならば、アマゾンの「ブランド登録」を申請してください。申請が通り、ブランド登録を登録が完了すると、ブランドホルダーとして認められ、以下のメリットが得られます。

 

1.無許可で自分が所有するブランド商品を販売している業者がいた場合、その業者を排除できる可能性が高くなります

2.所有するブランド専用フロントページを作成する事が可能になります

3.ブランド所有者でないと利用できない広告、「スポンサーブランド広告」「スポンサーディスプレイ広告」が利用できるようになります

4.専用ツールを使って、ブランド登録した商品の分析が可能になります

 

amazonでは、ブランド所有者を保護する体制がしっかりと整っています。ブランド所有者である恩恵を受けられるようにするためにも、ブランド登録は行っておくべきです。また、日本国内だけではなく、海外のアマゾンサイトへの登録も可能ですので、海外メーカーが類似品を無断で販売する行為に対する抑止力にもなります。

 

ブランド登録する上で必要な書類の中に、そのブランドを所有する証明書があります。商標登録証書などがその書類に該当しますので、オリジナルブランドを保有していて、今後、Amazonで販売を強化していく予定があるならば、まず最初に特許庁へ商標登録を申請しておきましょう。

 

 

 

※タイムセールへの参加

定期的に開催されるAmazonのセールイベントが、タイムセールです。だいたい3日から5日間の期間で開催されることが多く、セール期間中は通常価格よりも安く商品を販売する企画です。タイムセール商品として出品することで特集ページから誘導されるため、通常時よりも強力な動線を確保する事ができます。さらに、通常売価よりも安く商品を販売することで、購買意欲が強いユーザーに対しての訴求力が高まります。

 

タイムセールに出品するための最低条件として、通常販売価格よりも20%以上安く価格を設定する必要があります。(値引率に関しては、20%未満の割引率でも採用される可能性がありますので、低い割引率で申請してみても良いでしょう)価格競争が激しく、利益率が低い型番商品と比べて、非型番商品は利益率が高いです。もし、値引してでも利益が確保できるのであれば、タイムセールに参加することも検討してみましょう。

 

「価格を値引して商品を販売する事に抵抗がある。。。」

 

そう考えるお店も多いかもしれませんが、タイムセールに参加する最大の目的は、実は、短期間で売り上げを大きく伸ばすことではありません。多くのユーザーに購入してもらう事で販売実績をと商品レビューを蓄積する事が一番の目的です。販売実績が積み重なる事で検索結果の上位に表示されやすくなる事と、レビューが増えることで商品ページへ訪問したユーザーの購買率(転換率)の上昇が期待できます。最終的な目的は、非型番商品をユーザーに見つけてもらい、セールが開催されていないタイミングでも商品を購入してもらえる流れを構築する事です。将来への投資としてタイムセールを活用する事は、非型番商品をブランディングする上で効果的な手法なのです。

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